アライドテレシスと京都大学、高密度無線LAN最適制御技術「Network AI」を共同研究開発

アライドテレシス株式会社は、京都大学大学院情報学研究科 守倉研究室(守倉正博 教授)と、無線LANアクセスポイント(AP)を高密度に設置するだけで、APが電波出力およびチャンネルを自動制御し最適な無線LANサービスを実現する高密度無線LAN最適制御技術『Network AI』を共同研究開発した。

あらゆるモノがインターネットに繋がるIoT時代に向けて、無線LANはその利便性の高さからアクセス手段としてますます重要度が増している。このような背景から、近年無線LANの導入が拡大しているが、無線LAN AP自体の設置は容易なものの、電波出力や周波数チャンネルなどのパラメータの最適設計を厳密に行うためには、サイトサーベイ(電波調査)による事前調査をはじめとするエンジニアリングが必要だ。

一方で、IoT時代にはセンサーなどを含む多様な端末が、工場等の生産現場や各種サービスの現場など、様々な環境下で24時間365日ネットワークに接続されるため、無線LANの導入や無線LANエリアの拡張、あるいは電波出力やチャンネルの調整が必要な時に、APの設置場所にはネットワーク技術知識を持ったエンジニアが居るとは限らず、無線LANエリアの最適な設定には困難があった。

同社はこのようなIoT時代に向けたな無線LAN導入の拡大に対して、”より簡単に!より早く!”、無線LANを導入できる新たなテクノロジーとして、高密度無線LAN最適制御技術『Network AI』を京都大学大学院情報学研究科 守倉研究室と共同開発した。『Network AI』は、無線LANの最適化において必要となる複数の要素を統合的に把握し、各要素が相互に依存する状況を数学的に理論化する「ゲーム理論」を用いてネットワーク全体を俯瞰し最適化する。

複数の無線LAN APを使用する無線ネットワークにおいて、従来の技術では最適化が難しい各APにおける無線電波出力の自動調整や、使用するチャンネルの最適化を無線LAN全体として最適化する。管理下の無線LAN APそれぞれのサービスエリアを重複させつつ干渉を避けるように異なるチャンネルを適用し、安定して通信が可能な無線ネットワークを実現。また、従来型の無線コントローラーソリューションでは最適化の際には個々のAPを順番に最適化するため、ネットワーク全体での安定化に時間が必要だったがこのNetwork AI技術を用いることで早急に調整を収束させ、安定した無線LANをより早く使用することができる。

『Network AI』は、複数の無線LAN APを設置して頂くだけで、無線LAN APのコントローラー機能をサポートするAT-Vista ManagerがAP間の電波出力や周波数チャンネルを自動調整するため、技術知識がない方でも、簡単に無線LANの導入ができる。また、Network AI技術により、複雑な無線LANの最適化を最短の時間で収束させて使用することができる。そして、安定して通信が可能な無線LANを複数の無線LAN APで構成された大きなネットワークでも提供し、快適に、安心して使用できる無線LANを実現したという。

今後は、無線LAN APに冗長性を付与し、より高密度にAPを設置して簡易に無線LANを構築できるような機能拡張を進めていく。また、アライドテレシスが提供しているSDNソリューションの一つであるAMFとの連携を強化し、AMFが提供してきた有線LANに加えて無線LANも合わせた統合管理機能を提供し、ネットワーク全体をより容易に、また高いセキュリティーも付与して使用できる環境を提供する予定だという。

【関連リンク】
アライドテレシス(Allied Telesis)
京都大学(Kyoto University)

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