SAPとNTT、グローバル協業を拡大、安全運転管理を支援するIoTソリューションを開発

SAP SE(以下、SAP)(NYSE:SAP)と日本電信電話株式会社(以下、NTT)は、両社の協業を強化したことを発表した。SAPとNTTは、今回の協業強化に伴い、「共同イノベーション」「共同ソリューション販売」「グローバルリファレンス」の3つの柱で、グローバルビジネス強化を図るという。

共同イノベーション

SAPとNTTグループは、両社の技術を活用した共同イノベーションに取り組んで行く。第一弾の取り組みとして、公共交通機関や運輸業に対して、安心・安全かつ、先進的な運行管理を実現するためのソリューションを提供。具体的には、SAPが持つ自動車の挙動収集分析アプリケーション「CTS(シーティーエス:Connected Transportation Safety)」と、NTTが東レ株式会社と共同開発した、着用するだけで心拍数などの生体情報を取得できる機能素材「hitoe®(ヒトエ)」を組み合わせたソリューションを開発した。

全世界の交通事故死亡者数は、年間約125万人にのぼる。これは、GNP(国民総生産)3~5%の損失にあたり、世界的な問題となっている。今回SAPとNTTグループが開発したソリューションでは、運転者が身に着けた「hitoe」から、心拍数などの生体情報をリアルタイムに取得し、NTTグループの分析基盤の上で疲労度などについての分析を行う。

そして、これらの運転手のデータと、ドライブレコーダーやデジタルタコグラフなどの運転挙動のデータを、SAP HANA® Cloud Platform上の「CTS」にて総合的に分析し、事故を未然に防ぐための対応や、効率的な運行をサポートする。今後、京福バス株式会社の協力により、2016年10月から日本国内での実証実験を行い、2017年1月に提供を開始する予定。また、同ソリューションは、米国やヨーロッパでも展開していく予定だという。

この共同イノベーションは、米カリフォルニア州パロアルトでスタートし、NTT研究所とSAP Labs Chinaが中心になって進めてきた。今後、SAPとNTTグループは、さらに多くの分野において新技術を用いた共同イノベーションに取り組むとともに、世界各国におけるマーケティングを推進することにより、両社の協業を強化・拡大していく。

共同ソリューション販売

共同イノベーションに加えて、SAPとNTTグループは、両社のソリューションの営業強化を図る共同ソリューション販売にも取り組む。2015年10月には、NTTグループとSAPが「SAP HANA Enterprise Cloudプレミアムパートナーシップ」を締結し、SAP HANAを中核技術とするクラウド基盤をグローバルに提供することを推進している。今後は、地域ごとの両社での共同営業体制の構築をさらに強化していくという。

グローバルリファレンス

さらに、世界的な標準モデルとなるグローバルリファレンスづくりを両社で推進していく。NTTは、グローバルにおけるグループシナジーを生むための業務基盤、IT基盤の構築に取り組んでおり、その一環で最先端のSAPのソリューションを活用していくという。

【関連リンク】
エスエイピー(SAP)
NTT
東レ(TORAY)
京福バス

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