日立、産業用ロボットを移動可能にする自律走行装置「HiMoveRO」発売

株式会社日立製作所と株式会社日立プラントメカニクスは、専用レールや移動ガイドが無くても、産業用ロボットを自律的かつ高精度に走行させることが可能な産業用ロボット自律走行装置「HiMoveRO(ハイモベロ)」*1を開発し、発売した。

「HiMoveRO」は、固定して使用されることが多い産業用ロボットを自律走行させることで作業範囲を広げ、1台で複数の作業を行えるため、生産性の向上が図れるとともに、生産・物流現場の頻繁なレイアウト変更にも柔軟かつ迅速に対応できるという。開発にあたっては、カワダロボティクス株式会社製双腕ロボット「NEXTAGE」を搭載し、「HiMoveRO」の動作性能を確認した。

日立と日立プラントメカニクスは、「HiMoveRO」に搭載する産業用ロボットの選定や仕様決定を含めたシステムインテグレーションから設計、調達、製造、導入、アフターサービスまでを一括で対応し、主に医薬品、電子・半導体工場の生産ラインや物流施設のピッキングラインなどに向けて積極的に販売していく。

近年、消費者ニーズの多様化やデジタルマーケティングの進展に伴い、多品種少量の製品を扱う工場や物流倉庫が増加するとともに、IoTを活用したモノづくりやサービスの革新が求められており、産業用ロボットの導入による生産性向上へのニーズが高まっている。一方、一般的に産業用ロボットは緻密な作業を行うため、固定して使用されることが多いことから、ロボットを精緻に移動させて1台で複数作業を行い、また頻繁に行われる現場のレイアウト変更に柔軟かつ迅速に対応することが求められていたそうだ。

そこで、日立と日立プラントメカニクスは、30年以上にわたり手掛けてきた無人搬送車の豊富な実績・ノウハウと先進の自己位置推定技術を活用し、産業用ロボットの台車としての役割を果たし、自律走行を可能にする「HiMoveRO」を製品化した。

具体的には、「HiMoveRO」に搭載されたレーザー距離センサーで周囲の情報を取得して電子地図を自動作成し、走行ルートを設定して自律走行。設定した走行ルートと誤差が生じた場合には、電子地図とマッチングさせて自己位置を自動で認識し、補正しながら走行する。また、独自技術により、「HiMoveRO」を誤差±10mm以内という高い精度で目的地に停止させることが可能だ。これにより、1台で複数の作業が行える。また、専用のレールや走行ガイドの設置工事が不要であるため、工事に伴う時間やコストも抑えることができるとともに、現場のレイアウト変更への柔軟かつ迅速な対応が可能。

「HiMoveRO」の特長

1.走行レールやガイドを設置せずに移動でき、現場のレイアウト変更にも柔軟かつ迅速に対応
専用の走行レールや誘導線、磁気テープ、マーカー、反射ミラーなどの走行ガイドを設置せずに産業用ロボットを移動させることが可能で、導入後のレイアウト変更にも柔軟かつ迅速に対応。

2.レーザー距離センサーによる移動精度の向上
走行ルート周辺の電子地図の自動作成と自己位置推定技術によって自律走行するとともに、誤差±10mm以内の高精度で目的地に停止することが可能。

3.クリーンルーム対応
誘電線や磁気テープを使用して移動させる従来の誘導方式では、磁界を検出して制御信号を出しているため、鉄板などの磁性体のある場所での適用が困難であった。「HiMoveRO」は、電子地図情報により自律走行するため、クリーンルームの床に金属製のグレーチングがある場合でも走行可能。

4.走行ルート上を自律移動する安心・安全設計
移動用のレーザー距離センサーの他に、障害物センサー(前後)、バンパー(前後)を標準装備しており、作業者や障害物を検知して一旦停止。また、作業ステーション付近では低速移動し、作業ステーション間は高速移動するなど速度設定も可能。

【関連リンク】
日立プラントメカニクス(Hitachi Plant Mechanics)

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