AIoT のパワーを解き放て―― AIとIoTを統合したAIoTを今すぐ導入すべき理由とは?

テキサス・インスツルメンツ(TI)、「ウェブを生み出した人物から、IIoT開発に学ぶこと」

この記事は、アメリカの半導体開発・製造企業 テキサスインスツルメンツ社が2016年3月に発表したブログの翻訳である。

 

最近では、インダストリアルIoT(産業向けモノのインターネット:IIoT)がもたらしたプロセス自動化とファクトリ・オートメーションのメリットに関するニュースを毎日のように耳にする。産業界に深くかかわる人たちと話をしていると、センサからデータウェアハウスまでの統合の問題とサイバーセキュリティが、IIoTの立ち上げを遅らせる最もクリティカルな問題となっている。

センサからデータウェアハウスに至るまでを統合するIIoTが直面するこれらの問題を理解し、解決策を特定するため、インターネットとWWW(World Wide Web)を成功に導いたものは何だったのか。ウェブが最初に登場した1950年代では、その開発は極めて遅々と進められており、大学や国防関係の研究というニッチな領域に限られていた。しかし、ティム・バーナーズ・リー氏(Tim Berners-Lee)がインターネットを可能にする3つの原理を定義した時に状況がガラリと変わった。

• 得られるもの:HTML
• 所望のコンテンツが得られる場所:URI
• 情報を得る方法:HTTP

この画期的な考え方はインターネットの最初に二つの波を起こした。「Web 1.0」と「Web 2.0」だ。図1に示すように、「Web 3.0」である第3の波は、機械がデータを生み出し消費するが、これこそが基本的にIIoTなのだ。機械がウェブコンテンツを元に行動し対応できるようになる時代となる。

TI、ウェブを生み出した人物から、IIoT開発に学ぶこと
図1 インターネットの3つの段階

テキサス・インスツルメンツ(TI)が顧客のIIoTのソリューション立ち上げ支援のために、ティム・バーナーズ・リー氏がWeb 1.0を可能にするために何をしたのかを見ると、上の3要素を適用する必要があり、センサからデータウェアハウスまでの統合の事例を実際に示さなくてはならないことに気が付く。

もっと具体的に言えば、Web 1.0からこのアーキテクチャを再利用した。

•得られるもの:インダストリアル・グレードのデータ収集
これらのインダストリアル・グレードの測定を可能にするために、産業向けの高いレベルの確度・精度や分解能、消費電力、コスト構成で設計した製品を市場に出すことを決めた。

•これを得られる場所:ワイヤレス・センサ・ノード
これらのワイヤレス・センサ・ノードを使えるようにするために、いろいろなセンサを汎用性の高い無線リンクに接続した。

●それを得る方法:ゲートウェイ
このゲートウェイを使えるようにするために、ゲートウェイを通ってデータを簡単に入手できるようにした。このゲートウェイは、極めてフレキシブルであり、既存のネットワークインフラへの接続を容易にし、TIのクラウドパートナーの1社を通して容易につなげられるようにした。

TI、ウェブを生み出した人物から、IIoT開発に学ぶこと

TIはこの3要素を持っていたが、それらを一緒に結びつけてはいなかった。TIはこれを一緒にして、ワイヤレスpHセンサトランスミッター(TIDA-00561)のリファレンス・デザインを発表し、Bluetooth Smartゲートウェイと共に見せることを決めた。

このデザインでは、pHフロントエンド回路、それにpHプローブを標準接続している。実験室でテストした性能データは、pHが0~14の入力範囲で全体の誤差が±0.01pHだったので、プロセス計測の要求を満たしていることを確認できた。このリファレンス・デザインのサイズと電気的な接続は、TI SimpleLink™ マルチ・スタンダードCC2650 センサタグ・エコシステムと互換性があるので、ワイヤレス・センサ・ノードを作ることができる。簡単なファームウエアの更新は、十分にでき、ワイヤレス接続技術をBluetooth® Smart、あるいはZigBee® 、6LoWPANの中から選択できる。

ワイヤレス接続技術を選んでしまえば、あとは適切なゲートウェイを利用できる。TIのクラウドパートナーの1社と組みクラウド解析を行うために、イーサネットか無線LANのいずれかによってデータ転送しシステムを解析する。

TIDA-00561や無線熱電対センサ・トランスミッタ DevPack、センサタグ 用リファレンス・デザインのようなワイヤレス・センサ・ノードを作り接続することによって、ネットワークを簡単に設定でき、開発用のBluetoothエコシステムを活用することができる。TIのゲートウェイとTIのセンサタグが他のネットワークもサポートしているため、後に異なる無線プロトコルにもっと簡単に切り替えられるようになる。残りのデータリンクに触れないままにするので、この作業を進めIIoTの立ち上げにつなげていくことができる。

ソース、画像提供:Texas Instruments Blog

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