経産省、「データ利活用促進に向けた企業における管理・契約等の実態調査」を実施

AI、IoTが実装される第四次産業革命に向けては、データの収集・活用や関連技術の開発は企業の競争力の源泉であり、その重要性がますます高まっている。経済産業省では、データ利活用促進に向け、企業における管理・契約等の実態調査を実施した。

企業が他社とデータをやり取りする際には、データの取扱について契約を締結することが一般的であり、当該契約は企業のビジネス戦略において、その重要性はますます高まっている。経済産業省では、データ利活用に関する制度の検討を行うために、企業におけるデータの管理・契約の実態について調査を行なった。

同調査では、企業におけるデータの管理・契約等の実態把握を目的として、アンケート調査、ヒアリング調査が行われた。

  • アンケート調査
    送付先:東証一部上場企業 2019社
    回答企業:304社(15.1%)
  • ヒアリング調査
    回答企業:31社

同調査では、各項目の質問を行う際に、企業における取組や認識について、現状と将来の望ましいと考える姿の両方を調査。結果としては、「社外からのデータ取得について」は、現状では、社外からのデータ取得を行っている企業が42.7%に留まる一方で、将来的には、社外からのデータ取得を行うことが望ましいと考える企業が61.5%あり、社外からのデータ取得を望んでいることが分かった。

また、「社外へのデータ提供について」は、現状では、全部/一部を提供している企業が24.0%であり、将来的には、全部/一部を提供することが望ましいと考える企業が32.3%と、社外へのデータ提供についても行いたいという企業が増えつつあることが分かった。そして、第三者による不正利用に対する法制度としては、損害賠償基準の明確化(69.1%)、罰金・懲役等の強化(66.0%)、差止請求(60.0%)などを求める声が多いという結果が得られた。

問.自社の商品(機器・サービス)からは取得できないデータの、社外の企業から取得(提携・購入)の「現状」及び「望ましい姿」はいずれか?(問14)
選択肢 (単一回答(n=286)) 望ましい姿 現状
社外の企業からデータを取得している 61.5% 42.7%
社外の企業からデータを取得していない 34.3% 57.3%
問.自社内で発生・取得・蓄積したデータの社外の企業への提供の「現状」及び「望ましい姿」はいずれか?(問18)
選択肢 (単一回答(n=288)) 望ましい姿 現状
全部/一部を提供している 32.3% 24.0%
全く提供していない 39.6% 50.0%
わからない 23.6% 26.0%

問.自社が取得・蓄積・分析・実装したデータを社外の第三者の不正利用への対策として実施すべきと思われる法整備はいずれか?(問39)複数回答(n=285)

  • データの不正利用に対する損害賠償基準の明確化による抑制【69.1%】
  • データの不正利用に対する罰金・懲役等の強化による抑制【66.0%】
  • データの不正利用に対する差止請求による被害の最小化【60.0%】
  • データを不正取得しても、個人や企業にアプローチできないようにする制度の制定【44.9%】
  • 不正利用について、特に法整備の必要はない【3.2%】

ヒアリング結果の概要は以下の通り。

  • データ利活用を推進していく上での課題・政策要請 【制度関連の回答】
    • 当社が時間・労力を費やして取得・蓄積・分析しているデータを、他社が不正に取得・利用した際に差し止め請求ができるよう、法的な整備をしてほしい。
    • わが国でデータ利活用を推進する上では、機器メーカが苦労して蓄積したデータについて営業秘密や(著作性はないが)知財としての保護と、不正利用時に賠償・差し止めを可能とする法的な整備が必要である。

報告書の全体版は、経済産業省のHPにて公表されている。
不正競争防止法に関するこれまでの報告書一覧(METI/経済産業省)

出典:経済産業省ウェブサイト

【関連リンク】
経済産業省

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