IoTでヘルスケアが変わってきた -アニス・ウッザマン氏 インタビュー 第二回

シリコンバレーで、8,000社以上のスタートアップを見つめており、日本でもWearable Tech Japanや、Tech in Asiaなどでの登壇も記憶に新しい、Fenox Venture Capitalのアニス・ウッザマン氏にカリフォルニアのサンノゼにあるオフィスにお邪魔して、お話を伺ってきた。

今回は、その第二回である。

【今後の予定】
第一回:シリコンバレーで8,000社以上のスタートアップを見つめる
第二回:IoTでヘルスケアが変わってきた
第三回:リアルとバーチャルを合わせた画期的なIoT製品
第四回:10秒後のあなたを予見する
第五回:米国ドローン事情
第六回:IoTで大流行のハイテクスーツケース

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 家庭でできる医療チェック Scanadu

米国では現在、病気になってから直すという医療より、病気になる前に対応するという医療の流れが主流になってきている。

そんな中、IoTで予防医療を実現しようとするモノがでてきた。もともとは、タイトル画像にある、Scanadu Scoutという商品が話題を呼んだのだが、最近はさらに進化してきているという。

Scanadu Scoutは、左指で上部を抑え、フロントセンサーを頭部に押し付けてしばらくすると脈拍や体温など、基礎情報がすべて記録できるというものだった。

 

現在開発中のモノは、下の画像のようなカメラに進化してきている。

scanadu

このように、センサーをじんましんのできている、子供の肌にあてると、

scanadu

様々な症例とマッチングして、突発性蕁麻疹であることがわかる。

わかっただけではなく、近くのこの病気を治せる病院を検索することもできるというコンセプトだ。

 

scanadu

さらに、こちらはこめかみに貼るタイプで、これを貼るだけで体温がわかる。尿検査を簡単にするキットも考案されているのだ。

ちょっとした病気であればある程度の診断までやってしまい、該当する病気を治せる医者の予約までしてくれる。

参考: Scanadu

病院の施設や人員を効率化 AnalyticsMD

analyticsMD

AnalyticsMDは、シリコンバレーのY.Combineter(*)を卒業したスタートアップだが、病院のすべての設備にセンサーをいれて、高価な設備のアイドル時間を減らしていくという考え方のソリューションだ。

現在、病院で問題になっているのは、高価な設備や手術室が終日フル稼働していない場合があるということだからだ。

高価な設備だから、なるべく効率的に隙間なく使いたいというコスト意識のこともあるし、患者からしてもせっかく機械があいているというなら早く検査等を進めてほしい。と思うものだ。

これらの対象となるのは、スキャニング系のマシン、例えばMRIなどおなじみの機械だ。

AnalyticsMDは、内外部のデータをもとに、機械学習して需要を予測したりするところが新しい。機器だけではなくベッドの増設予測や人員の増員予測なども行うことができるというのだ。

すでにサンフランシスコのいくつかの病院で導入済みということで、今後に期待されている。

参考:AnalyticsMD

 

 

着るウエアラブル OM Signal

ウェアラブルというくらいだから着るのは当然だろうと思うかもしれないが、Fitbitのような腕につけるタイプのものが多い。

しかし、このOM Signalは、シャツを着るだけで様々な情報が取れるのだ。

Tシャツの繊維にセンサーをつけると、バイオメトリクス情報や、ストレスレベルがスマートフォンアプリでわかる。

OMSignal

参考: OMSignal

 

既に話題になったものもあるので、知っているモノもあるかもしれないが、どんどん改善され、よりよい製品になったり、派生製品が開発されたりしてきている。ヘルスケア分野のマーケットは現在拡大中で、これらのモノの注目度はますます高くなることが予想されている。

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