NordicをエンジンとするBraveridgeのBluetooth Low Energy/LoRaWANモジュール、IoTアプリケーションにおいて長距離ワイヤレス接続を可能に

超低消費電力無線ソリューションのプロバイダーであるNordic Semiconductor(以下、Nordic)は、株式会社BraveridgeがBluetooth Low EnergyとLoRaWANを組み合わせたモジュールに、NordicのnRF52832システムオンチップ(SoC)を採用したと発表した。この「BVMLRS923N52S」モジュールは、IoTソリューションの開発者に向け、Local Area Network(LAN)のBluetooth Low Energy機器と、LoRaWAN規格のLow Power Wide Area Network(LPWAN)間の長距離のワイヤレス接続を実現するソリューションを提供するという。

このモジュールはnRF52832 SoCをNordicのS132 SoftDevice(「スタック」とも呼ばれるRFプロトコルソフトウェア)と共に使用し、Bluetooth Low Energyによるワイヤレス接続を行うと共に、Braveridge独自のLoRaWANソフトウェアを実行する。このモジュールにはまた、LPWAN間でのIoTワイヤレス通信のため、nRF52832 SoCに組み込まれたARM Cortex M4Fプロセッサーにより制御されるLoRaWAN RFチップも内蔵されている。

Bluetooth Low Energy LANとLoRaWANの間を橋渡しするだけでなく、このモジュールはnRF52832 SoCとS132 SoftDeviceによるBluetooth Low Energy PeripheralとCentralモードの同時サポートも活用。このデバイスはライセンス不要のISM(産業科学医療)バンドの2.4GHz(Bluetooth Low Energy)と920MHz(LoRaWAN)の両方を同時に通信することができるという。

またLoRaWANアプリケーションソフトウェアはnRF52832 SoC’の512KBのフラッシュメモリ内に保存されるため、従来のLoRaWANモジュールとは異なりチップのOver-The-Air Device Firmware Update(OTA-DFU)機能を使ったアップデートに対応しているとしている。

Braveridgeの技術担当取締役(CTO)である小橋 泰成氏は次のように述べている。
「従来のLoRaWANモジュールでは製品出荷後のアップデートは不可能だったため、このSoCのOTA-DFU機能も大きな優位性となっています。当社のモジュールではお客様自身による使用現場でのアップデートが可能です。」

Nordicのセールス&マーケティング担当ディレクターであるGeir Langeland氏は次のように述べている。
「IoTは、相互に補完的なLANとLPWANワイヤレステクノロジーの上に構築されています。Braveridge社のモジュールは、このようなテクノロジーがnRF52832 SoC上でどのように互いに連携し、その中心においてソフトウェア、プロセッサー、およびメモリのためのリソースを提供するかを示しています。」

LoRaWANはLoRa Allianceにより開発されたLoRaテクノロジーに基づくプロトコルの規格。この規格はISMバンドを使用することにより、ネットワークに接続されたリモートセンサーやゲートウェイの間において低消費電力の広域通信を実現する。LoRaテクノロジーは長距離(数十キロメートル)、低消費電力(20年間のバッテリー持ち時間)、およびセキュリティの確保された通信を提供すると同アライアンスは述べている。

Nordicの第6世代超低消費電力(ULP)ワイヤレス接続ソリューションのひとつであるnRF52832 Bluetooth Low Energy SoCには、64MHz、32ビットARM Cortex M4Fプロセッサーと、-96dB RXの感度を持ち512KBのフラッシュメモリと64KBのRAMを搭載した2.4GHzのマルチプロトコル無線(Bluetooth 5、ANT、およびNordicの2.4GHz RFソフトウェアをサポート)が組み合わされている。

このSoCはピークRX/TXが5.5mAの2.4GHz無線や、NordicのnRF51シリーズSoCと比較して消費電力を最大80%削減する全自動の電源管理システムなどの機能により消費電力を最小限に抑えるよう設計されている。これにより競合デバイスと比較して最大2倍の電力効率を持つ、58 CoreMark/mAのBluetooth Low Energyソリューションが得られているという。

このSoCは高度なBluetooth Low Energyアプリケーション構築のための、Bluetooth 4.2の認証を受けたNordicのS132 SoftDeviceと共に提供される。S132 SoftDevice Central、Peripheral、Broadcaster、およびObserver Bluetooth Low Energyの各ロールは最大8つの接続に対応し、またロールの同時動作もサポートするという。

nRF52832 SoCはNordicのスタックとユーザーのアプリケーションコードとを独自の方式で、完全に分離している新しいソフトウェアアーキテクチャー。このコンパイル済み、スレッドセーフなスタックは開発者によるアプリケーションのコンパイル作業には含まれず、アプリケーションの開発、ベリフィケーション、およびテストを大きく簡素化しているという。

小橋氏は、nRF52832のソフトウェアアーキテクチャーによりLoRaWANアプリケーションのコード開発期間を5分の1に短縮することが可能になったと述べている。BraveridgeによるLoRaWANプロトコルは、Nordic nRF52シリーズSoCを使って開発を行う他の開発者にも提供される。

【関連リンク】
ノルディック(Nordic)
ブレイブリッジ(Braveridge)

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