実用化の旅から帰還、Google Glassの業務用モデルが登場

IoTNews Global

グーグル・グラスのことを覚えているだろうか?Googleが作る、メガネの形をした直接目の前のディスプレーにデータを表示している軽量のウェアラブルコンピューターのことだ。

以前、ハイテク関連のメディアでは、このグーグル・グラスでもちきりだったが、最近音沙汰がなかった。

実際、このプロジェクトに関するアップデートが数年間なくて、「プロジェクト自体が中止された」と思った人も少なくないだろうが、昨日、Googleは、新しいGoogle Glass Enterprise Edition(グーグル・グラス業務用版)の提供開始をブログで発表した。

作業中にウェアラブル・デバイス上で様々なデータを確認できること(いわゆる拡張現実技術:AR)は複数の産業で役立つ。そのため、グーグルはこの二年間で製造業、物流、ヘルスケアやフィールドサービス分野の専門家とパートナーになり、各分野用のビジネスソリューションやカスタマイズ・ソフトウェアを開発していた。

さらに、長時間、快適にグーグル・グラスを使えるため、Googleはデザインやハードウェアを改善し、着用している時の快適さや軽量に注力したというのだ。

他にも、高速なプロセッサに変更したり、WiFi通信の信頼性を向上し、産業におけるセキュリティ基準を遵守、バッテリ寿命の延長を実施した。

5メガピクセルのカメラは8メガピクセルに変更され、プライバシーの心配を緩和するため、動画撮影中に緑ライトが点灯するような仕組みになった。

グーグル・グラス の業務用版は限定プログラムで複数の産業パートナーに利用されており、その結果を得て、今回はGoogleのパートナー企業ネットワークを経由して、複数のビジネス企業で利用可能となった。

産業パートナーは、GEを始めとして、AGCO、DHL、Dignity Health、ボーイングやVolkswagenなど、50企業以上を数えている。

現在、GEの航空機のエンジンを組み立て・修理作業を行っているメカニックたちはグーグル・グラスとそのパートナー企業がソフトウェアを実行し、作業の中止をせずに、グーグル・グラスのディスプレーで動画、アニメーションや画像で必須のデータ、マニュアルを確認できる。この仕組みのおかげで、組み立てや修理中のミスが削減され、メカニックたちの効率性を8-12%向上できたという。

作業中、グーグル・グラスを安全メガネなどにクリップすることが可能なので、作業中に必要なコンテンツに切り替える必要がなくなる。

グーグル・グラスはヘルスケア分野でもいい評判を得ているという。カリフォルニア州の非営利公益法人Dignity Healthはグーグル・グラスとAugmedixパートナー企業が開発した「remote scribe」アプリケーションを利用した結果、医師が電子カルテへタイピングする必要がなくなり、通常33%を占めていた事務作業は一日当たり10%までに減少した。

そのおかげで、患者との交流する時間が延長し、ケアの質が向上することが期待されているという。

今後、グーグル・グラスの使用によって、訓練時間の削減やもっとスマートで効率的な作業が可能になる。Google Glass Enterprise Editionの開発では、今後実用性が念頭に置かれて、幅広い産業環境で活用可能となるはずだ。

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