安川電機、IoTやAIを活用したものづくりの実現をサポートする産業用モーションネットワーク「MECHATROLINK-4」を開発

株式会社安川電機は、モーションコントロール市場において、産業用装置の高機能、高精度化に貢献するために、1990年代前半にモーションフィールドネットワーク「MECHATROLINK(メカトロリンク)」を開発した。

今回、従来の「MECHATROLINK-Ⅲ(以下、M–Ⅲ)」の機能・性能と使いやすさを継承しつつ、伝送効率の向上やマルチマスタ機能の追加等により、より効率的で高度な制御を可能にする「MECHATROLINK-4(以下、M-4)」を開発した。

また、1990年代半ばにサーボアンプとサーボモータのエンコーダ間の通信として開発した「Σ-LINK(シグマ・リンク)」においても、エンコーダだけではなくセンサなどのI/O機器も接続し同期できる機能を追加した「Σ-LINK Ⅱ」を開発した。

近年、産業界をとりまく環境は、生産やそのオペレーションのスマート化、IoT・AIを活用したフレキシブルかつ安定生産の実現など、大きく変化しようとしている。

このような背景から、生産現場における様々な機械や設備において、製品品質の確保や予知保全用等の各種センサが大量に接続され始めており、それらから生まれる製品データの収集と活用が求められている。

今回開発された「M-4」と「Σ-LINK Ⅱ」を組み合わせて使用することで、モーション制御に関連するデータだけでなく、各種センサのデータも簡単・シンプルに同期して取得することが可能になるという。

なお、両技術は2018年度中にMECHATROLINK協会(MECHATROLINK Members Association:以下、MMA)へ技術移管することも併せて発表された。

「MECHATROLINK-4」は、従来のM-Ⅲの持つ高機能、高性能、高信頼性と使いやすさを維持(アプリケーション互換の確保)しつつ、伝送効率(同一条件で4倍の性能向上)を改善した。

また、マルチマスタ機能による分散システム対応等によるシステムの高機能・高性能化を提供するだけでなく、開発・維持管理の簡単化も実現した。

M-4の仕様としては、将来の更なる性能向上に向けて1000Base-Tを物理層に採用できるようにしている(M-4G)。

安川電機、IoTやAIを活用したものづくりの実現をサポートする産業用モーションネットワーク「MECHATROLINK-4」を開発
「MECHATROLINK-4」の主な仕様

「Σ-LINK Ⅱ」は、従来のエンコーダ用通信(Σ-LINK)としての高機能・高信頼性通信を維持しつつMECHATROLINKのようなカスケード接続を可能とした。

それにより、エンコーダ配線にエンコーダだけでなく、センサやI/O機器 等の機械側に設置される機器をカスケードに接続することにより、システムの高機能・高性能化と省配線化を実現した。

安川電機、IoTやAIを活用したものづくりの実現をサポートする産業用モーションネットワーク「MECHATROLINK-4」を開発
「Σ-LINK Ⅱ」の主な仕様

【関連リンク】
安川電機(YEC)
MECHATROLINK協会(MECHATROLINK Members Association)

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