資生堂、IoTスキンケアシステム「Optune(オプチューン)」を開発

資生堂は、最先端の皮膚科学研究や美容技術の知見に、デジタルテクノロジーを掛け合わせることで、スキンケアのパーソナライゼーションを実現するスキンケアシステム「Optune(オプチューン)」を開発した。

Optuneは、iphoneにダウンロードした専用アプリによる肌測定データと、気候・気分・コンディションなどのデータを分析し、独自のアルゴリズムで、一人ひとり、その時どきの肌環境に合わせ、美容液と乳液を抽出・提供するIoTスキンケアシステムだ。

Optune は、2018年初にβ版のテスト販売を「ワタシプラス」にて開始し、その後、さらなる改良・開発を進めた上で早期の本格導入を目指す。現段階では価格は未定。

資生堂ジャパン株式会社 代表取締役 執行役員社長 杉山 繁和氏は、肌色を計測しカスタムメードのファンデーションをオンラインで購入できるMATCHCoの買収や、米AI関連ベンチャーのギアラン社の買収などを例に挙げ、「今後も、パーソナライズド・ビューティにさらに進め、新しい消費者体験を生み出していく」、とコメントした。

資生堂、IoTスキンケアシステム「Optune(オプチューン)」を開発
「Optune(オプチューン)」

 

Optuneは、今年の2月にプロジェクトが立上がり、本日の発表となったという。(資生堂ジャパン株式会社 事業戦略部 デジタルフューチャーグループ ブランドマネージャー 川崎 道文氏)

資生堂、IoTスキンケアシステム「Optune(オプチューン)」を開発
資生堂ジャパン株式会社 事業戦略部 デジタルフューチャーグループ ブランドマネージャー 川崎 道文氏
 

Optuneシステムは、IoT専用マシン「Optune zero」と専用アプリ「Optune App」が、クラウドを経由し連携する。「Optune App」では、自身のスマートフォンで肌を撮影するだけで、きめ・毛穴・水分量などの肌の状態を知ることができる。

アプリで測定した肌データと、気温・湿度などの環境データ、生理周期・気分・コンディションのデータなど、一人ひとりを知るダメのさまざまなデータを収集・分析し、Optune独自のアルゴリズムで、その時どきの肌に必要なスキンケアのパターンを決定するという。

資生堂、IoTスキンケアシステム「Optune(オプチューン)」を開発
Optuneが提供するソリューション
 

例えば同じ人でも、東京にいる時と北海道にいる時では、気温などの環境データが違うため、全く違うスキンケアパターンになる。

決定したスキンケアパターンのデータは、専用マシン「Optune zero」へ送信され、マシンからその時に適した美容液と乳液が抽出される。また、「Optune App」では、肌の状態や肌に影響する環境要因の変化、これまでにOptuneにより提供されたスキンケアの記録をいつでも振り返ることができる。

資生堂、IoTスキンケアシステム「Optune(オプチューン)」を開発
Optuneのフロー
 

専用マシンにセットする5本セットのカートリッジに充填されたスキンケアは、「Optune Shot」という。1,000パターン以上の組み合わせから選びだされた美容液と乳液の2ステップケアで、その時どきの状態に適したケアで対応する。

資生堂は、これまで100年にわたり、多くの人々の肌を見つめ、さまざまな外的・内的環境が肌に与える影響について、研究を続けてきた。また、「精神的に不安定だと、肌あれが起こる」「肌は心の鏡」などのように、心と肌のつながりは以前から通説的に語られていたが、1990年代に、資生堂はこの事実を解明すべく研究を行い、心と肌が神経・免疫・内分泌系を通じて直接結びついていることを発見した。

これらの心と肌の研究知見を発展させ、今回、気候や紫外線などの外的な環境データだけではなく、その時の気分やコンディションも考慮したOptune独自のアルゴリズムを構築したという。

株式会社資生堂 執行役員常務 島谷 庸一氏によると、今後、研究・開発パートナーを拡大し、IoT・デジタルで有望なベンチャーとの連携・協業を進めていくという。さらに、2014年には1,000名だった研究員を、2020年には1,500名にし、2018年には横浜みなとみらい地区にグローバルイノベーションセンターを設立する。

資生堂のIoTをベースとしたパーソナライゼーション・サービスの展望としては、現在ではビッグデータを取得する外部アプリとの連携をしているが、今後は洗面台へのビルトインや、マシンに触れるだけでセンシングすることも検討しているという。

資生堂、IoTスキンケアシステム「Optune(オプチューン)」を開発
IoTをベースとしたパーソナライゼーション・サービスの展望
 

上記図のアナライジングのプロセスでは、米AI関連ベンチャーのギアラン社のAIの知見が活用される可能性がある。パーソナライズ・ソリューションとしては、すでに登場しているスキンケア(Optune)、ファンデーション(MATCHCo)、アロマ(Bliscent)以外にも幅が広がる可能性があり、同社は今後統合していきたい意向だ。

【関連リンク】
資生堂 Optune

Previous

ソフトバンクと日建設計、IoTやロボットを活用したスマートビルディングで業務提携

浄水場の保全業務をIoTで効率化、日立グループが設備の遠隔監視システムを開発

Next