エコモット、NVIDIA製GPU搭載エッジAIカメラ「MRM-900」を発売

エコモット株式会社は、ディープラーニングを活用した画像解析やフルハイビジョン動画のリアルタイムエンコードをNVIDIA Jetsonプラットフォーム上のGPUで行うエッジAIカメラ「MRM-900」の提供を本日より開始する。

「MRM-900」は、他プラットフォームで学習させたディープラーニング学習モデルをベースとしたエッジコンピューティングによる画像解析が可能な次世代エッジAIカメラ。

防水・熱処理設計(IP66対応)を施した一体型の省スペース筐体と省電力性能により、従来運用が難しいとされてきた狭小スペースや屋外での稼働に活用できる。

また、GPUを利用した高圧縮エンコードにより、LTE回線を利用してフルハイビジョン動画を伝送する高画質ライブストリーミングが可能。

システム構築し運用する際は、「MRM-900」が本体GPUを利用して画像解析=メタデータ抽出(物体認識・異常検知)」をリアルタイム処理することで、クラウド側は処理結果の反映とアラートに特化するといった分散処理設計が可能となる。

したがって、従来型の集中監視システムにおいてボトルネックである解析にかかるクラウド利用コスト、通信コストが削減され、監視・検品業務等の省人化・省コスト化につながり、幅広い分野での利用拡大が期待される。

NVIDIA Jetsonプラットフォームを活用したGPU演算

「MRM-900」は、画像解析やリアルタイムエンコードのような複雑かつ負荷の高い演算処理を、内蔵したNVIDIA Jetsonプラットフォーム上のGPUにより行う。

同社は、NVIDIA Jetsonは電力効率に優れた小型で高性能なコンピューティングプラットフォームであり、「MRM-900」の活用シーンである、屋内・屋外を問わず省電力で安定したコンピュータービジョンを運用する際のコアデバイスとして最適だとしている。

開発の背景

国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によると、国内の生産年齢人口は2030年には6,875万人、2060年には4,793万人まで減少するとされており、労働力確保や生産性向上の実現は、多くの産業分野にとって喫緊の課題となっている。

こうした社会的課題を解決する方法としてIoT・AIの活用は大きな期待を集めており、経済産業省は同省の掲げる「新産業構造ビジョン」のロードマップの中で、国土交通省は建設生産システム全体の生産性向上を図り魅力ある建設現場を目指すとした「i-Construction」の取り組みの中で、それぞれIoT・AIの利活用を推進している。

AI画像解析を利用した物体認識・異常検知の自動化によってもたらされる省人化・少コスト化の恩恵は、労働力確保や生産性の向上を実現する手段として早期の市場投入が望まれてきたが、高性能PCとネットワークカメラといった機器構成は運用コストや耐久性の面で課題が多く、現実的な導入・運用が難しい状況だと言える。

導入事例および想定利活用シーン

【導入事例】三井不動産 管理物件への導入(実証実験含む)

  • 高圧縮エンコードによる高画質ライブストリーミング
  • 年齢/性別分析、車番認証、不審人物検知および検索
  • 置き去り検知による不審物発見

【想定利活用シーン】

  • 走行中車両からの路面劣化(剥離・劣化)診断
  • 河川増水や土石流検知などの防災用途(トップ画像)
  • 安全帯の着用有無をリアルタイム検知

今後の展開

同社は、「MRM-900」の提供開始に伴い、コストバランスに優れたエッジコンピュータービジョンが提供が可能になるとしている。これまで培ってきたIoT技術によるセンシングと、同製品で実現する画像解析技術を組み合わせることで、より精度の高い特定分野特化型AI学習モデルが構築できるという。

今後は、特定分野特化型AI学習モデルとデータアナリストによるコンサルティングと併せたサービスの提供を予定している。

また、同社の提供するIoTデータコレクトプラットフォーム「FASTIO」では、「MRM-900」との接続機能の搭載を予定。

FASTIOがAI・IoTシステムのハブとなることで、従来より提供してきたLTE通信デバイスとの連携動作、LPWAや次世代移動通信システム5Gといった各種モバイルネットワークとの連携が可能。

これにより、センサーデータの収集とAIエッジコンピューティングでの解析、アクチュエーターを動作させることまでをワンストップでサービス提供することを目指すとしている。

【関連リンク】
エコモット(Ecomott)
エヌビディア(NVIDIA)

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