ニュアンスの会話型AIプラットフォーム、メルセデス・ベンツの新型Aクラスに搭載

会話型AIを開発するニュアンス・コミュニケーションズ(以下ニュアンス)は、ダイムラーAGと「Mercedes-Benz User Experience(MBUX)」マルチメディア・システムの開発における協業を発表した。同システムはメルセデス・ベンツの新型Aクラスをはじめ、今後発売されるモデルに搭載される予定だ。

ニュアンスは、MBUXに会話型AIに対応した同社のDragon Driveプラットフォームを活用することで、ドライバーと同乗者双方の好みやニーズを理解し、継続的に学習し、パーソナライズされた「コネクテッド・エクスペリエンス」を提供するとしている。

会話インタフェース

MBUXは、ボタンを押す代わりに「ハロー、メルセデス」といったウェイクアップワードで起動。自然言語理解と自然言語生成機能により、ドライバーと同乗者は誰かに質問し、要求を満たすようにMBUXと会話することができるという。

例えば、ドライバーが「明日は、サンダルを履いて出かけられますか?」と尋ねると、MBUXは天気予報を照会し、「はい、明日の天気は晴れの予報です」と返答する。

もし、ドライバーが「ここは暑すぎる」と言えば、MBUXは車内の気温を下げる。このように、MBUXは従来のワンパターンなフレーズでの回答ではなく、自然に自在な応答を行うとしている。

指示対象を記憶して連続した会話を実現

MBUXの自然言語理解は、ドライバーが以前に言ったことを参照し、人間がそうであるように、過去に言われたことへの言及を理解するようにデザインされているという。

例えば、あるユーザーは「ジョンにメッセージを送信してください」と言った後に、「マリアにも送信してください」と言うかもしれない。

あるいは、「ロンドンの天気はどうですか?」と聞いた後に、「マンチェスターは?」と訊ねるかもしれない。MBUXはこの種の会話をフォローし、様々な要求に応えるインテリジェント機能を有しているという。

ハイブリッドで適応力のあるシステム

車載に組込まれた機能であってもクラウドを介し、無線ネットーク(OTA)による更新ができるように、柔軟な構造で設計。

ソフトウェアモデルは、時間の経過とともに新しい単語や言語の使用が豊富になるため、新しいドメイン(例えば、シーズンスポーツイベントなど)、バーチャル・アシスタントやサービスを追加することで、ドライバーが利用できる情報の範囲を拡大できるという。

さらにクルマと統合されたアシスタント機能により、車内の温度調節や音楽、あるいはシート温度調整やマッサージなどの機能を音声で制御することが可能だ。

なお、Dragon Driveによって実現したMBUXは、イギリス英語、アメリカ英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語、メキシコスペイン語、中国語、日本語、韓国語など23か国語に対応。2018年5月より欧州で出荷が開始された新型Aクラスに既に搭載されている。

【関連リンク】
メルセデス・ベンツ新型Aクラス
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