企業ではデジタル革新が進んでおり、ストレージやネットワークなどの機能をサーバ上で仮想的に実装し、柔軟なリソース配分やIT設備を集約化するニーズが高まっている。特にネットワークでは、今後の5Gの普及により、急増するトラフィックへの対応や新サービスへの迅速な対応など、更なる複雑化が予想されているが、仮想環境下のソフトウェアによるネットワーク制御は処理性能に限界があり、課題となっている。
そこで、富士通株式会社は、PCサーバ「FUJITSU Server PRIMERGY」シリーズで、5G向けの高速仮想スイッチを実現する新モデル「PRIMERGY RX2530 M4p」を、本日から日本国内で販売開始した。
同モデルは、FPGA(※)一体型「インテル Xeon Gold 6138Pプロセッサー」を標準搭載し、同社が独自に設計した論理回路をFPGAに組み込むことで、仮想ネットワーク上のパケット処理を実行する仮想スイッチの機能を持ったサーバだ。これにより、従来のCPUのみを利用した仮想スイッチに比べて、約4.5倍のパケット処理速度を実現し、5G通信での超低遅延なデータパケット転送を可能とする。
また、株式会社富士通研究所が開発した、仮想マシンと仮想スイッチ間のインターフェース変換技術や、同一サーバ内の複数のFPGAを活用して仮想スイッチのポート数を増やす技術により、仮想環境下での高速なネットワークの構築を支援する。
同モデルは、FPGAを仮想スイッチとして動作させるためのソフトウェアと共に提供されるため、顧客は既存の仮想ネットワーク環境と同じ設定を行うことで簡単にネットワークの高速化を実現できる。
さらに、FPGAとの併用により、余剰となったCPUコアをファイアウォールやロードバランシングなどのアプリケーション処理にあてることができ、効率的なリソース配分を行う。
「PRIMERGY RX2530 M4p」の希望小売価格は、335万2200円(税別)からだ。
※ 論理回路を書き換え可能な大規模半導体デバイス。
プレスリリース提供:富士通
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