ミサワホームは、実際の生活をイメージした連携を検証するとともに、渋谷住宅展示場に「エクステリア」をテーマにモデルルーム内外に機器を設置し、連携の様子を紹介した。
ミサワホーム総合研究所 フューチャーセンター 市場企画室 主任研究員の西尾英樹氏は、エクステリア機器を使った取り組みでは、自社開発だけでなく、それぞれの分野で知見の高いものを集め、付加価値の高い住宅づくりを協賛で目指していく姿勢を強調した。
展示住宅では、各社の担当者が実際に設置している以下のデモ機を使った、活用例の紹介を取材した。
ミサワホームの「LinkGates」
ミサワホームの「LinkGates」では、ホームゲートウェイで各種機器・センサーを有線・無線でネットワーク化。「省エネ」「安全」「安心」「快適」の4つの機能をワンストップでサービスとして提供することで最適な制御を実現する。このサービスは、ミサワホームのオーナー向け Web サイト「ミサワオーナーズクラブ」及び専用スマートフォンアプリを通じて行われ、外出先からでもモニタリングやアラート状況に応じて遠隔操作ができる。
ユカイ工学の「BOCCO」


ユカイ工学の家庭用コミュニケーションロボット「BOCCO」は、見守り機能とコミュニケーション機能がセットになった製品。スマートフォンのアプリと連動し、家にいる家族と気軽なメッセージのやりとりができる。BOCCO本体とセンサー(加速度センサーを内蔵)が1つ付属しており、このセンサーで動きを検知すると、それをスマートフォンのアプリ側に知らせる。展示住宅内では、玄関脇に取り付けられたセンサーで来客を感知して、BOCCOが「ミサワホームへようこそ」と愛くるしい声で来場者を出迎えた。
ロームのEnOcean対応センサモジュール


ロームでは、電池レス無線通信EnOceanに対応した開閉センサモジュール「STM429J」、温度センサモジュール、「STM431J」などを紹介した。面倒でコストのかかる配線工事が不要で、後付けが容易な電池レスセンサノードにより、センシングを活用した見守りや自動制御などの様々なサービスへの展開を容易に行うことができる。
ロビットの「mornin’」
ロビットが手掛ける「mornin’」では、カーテンレールに取り付けられたタイマー機能を用いることで、設定した時間にカーテンを自動で開閉し、快適な朝の目覚めを実現する。平日は朝7時、休日は朝8時にカーテンを開けるといったように、曜日毎に設定することや、リモコンモードを用いることで、いつでもその場でスマートフォンからカーテンを開閉することができる。
グラモの「iRemocon HEMS」
グラモの「iRemocon HEMS」では、家中の電気使用状況を見える化する「HEMS」と家電のリモコンをスマートフォンで集中コントロールする「iRemocon」のセットになっている。「iRemocon Wi-Fi無線」で、既に持っているWi-Fi親機との接続が可能となった。コンバーターにより、TVやプリンターなどの家電の有線LAN機器を無線化でき、リピーターで無線電波の届き難い場所のアクセスポイントとして利用することができる。
また、温度、湿度、照度を画面で、室内、外出先から室内の環境を確認するセンサー機能もある。音声認識機能をONに設定すると、常に音声認識待受け状態になるので、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末でボタン操作することなく、完全に音声のみでの家電操作が可能。これらにより、例えば1階のリビングにいる家事で忙しい主婦の方が、子どものため、2階の子ども部屋のエアコンやテレビの電源を音声のみで操作できる。
LIXILの「スマートエクステリア」
LIXILの「スマートエクステリア」では、ホームユニットにより、屋内カメラ、屋外カメラ、カーポートカメラセット、宅配ボックス「リンクスボックス」などといったスマートエクステリアの機器を制御。microSDカード(市販品)に屋内カメラ・屋外カメラの映像を録画でき、ホームユニットと連動させることで外出先からでも、スマートフォンで荷物の受け取り・取り出し状況を確認ができる。
現在ミサワホームグループでは、昨年度より経済産業省の委託を受け、住宅内の様々な機器がコマンドのコンフリクトやアタック、システムダウンなく、安全に連携するための検証を推進している。
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。