オムロン株式会社は、人の状態を認識する「組込型画像センシングコンポ Human Vision Components」(以下、HVC)の認識速度を最大10倍に向上させた「HVC-P2 B5T-007001シリーズ」を2016年8月26日よりグローバルで一斉に発売する。
「HVC」は、人の表情や性別、年齢、視線、目つむりなどの状態を認識する独自の画像センシング技術「OKAO® Vision」とカメラモジュールを一体化した画像センシングコンポ。「HVC-P2」は2014年3月に発売を開始した従来機に比べ、認識速度を最大10倍に向上したことで、1秒間に4回(※1)の人体検出が可能となり、検出範囲内に入った人を見失うことなくトレースする。また、利用シーンに合わせて検出距離や範囲を選択できるよう、長距離検出タイプと広角検出タイプの2種類のカメラヘッドが用意されている。「HVC-P2」は機器の利用者にカメラを意識させることなく、属性や状態を検出・推定し、利用者の属性に合わせた最適なサービスの提供を可能にするという。
活用例
- デジタルサイネージなどでの掲載広告に対する注目度を数値化
長距離検出タイプは、最大3mの距離から、性別や年齢といった属性に加え視線や表情などの推定が可能なため、駅などに設置されたデジタルサイネージの前を通る人が、どれだけ広告に注目したかを確実に測定する。 - 自動販売機などでの最適な商品供給や新商品開発に貢献
広角検出タイプは、50cmの距離で100cm×75cmのエリアをカバーできるため、利用者が自然に機器を操作するなかで、属性を捉えられ、データを用いた最適な商品供給や新商品の開発、マーケティング活動を可能にする。
さらに「HVC-P2」は、各種の設備や機器に組み込むことで、生産現場における人の安全確保や、エレベーター内での混雑状況の把握、介護施設での見守り対象者の検知など、人と機械が接する様々なシーンにおいて活用できるという。
主な特長
- 10種類の画像センシング機能により、さまざまな観点で人の状態を認識できる。
①顔検出 ②人体検出 ③手検出④顔向き推定⑤視線推定⑥目つむり推定⑦年齢推定⑧性別推定⑨表情推定(5つの表情:真顔、喜び、驚き、怒り、悲しみ)⑩顔認証
出力は検出個数や角度、年齢などの数値データや表情や性別などの文字データとして表される。 - カメラ部とメイン基板部を分離し、フレキシブルフラットケーブル(FPC)で接続する構造のため、一体型では困難であった薄型ディスプレイの縁にも取り付けが可能。
- 出力画像は、出力なし/160×120ピクセル/320×240ピクセルから選択できる。
検出距離(参考値※2)
機能 | 最大距離 | |
---|---|---|
長距離検出タイプ (B5T-007001-010) |
広角検出タイプ (B5T-007001-020) |
|
人体検出 | 17m | 8m |
顔検出 | 10m | 5m |
手検出 | 6m | 3m |
顔向き・視線・目つむり・年齢・性別・表情推定、顔認証 | 3m | 1.5m |
※1 カメラヘッドと人体との距離が7.4mの場合
※2 記載の距離を超えると、徐々に検出/推定精度が低下する。
【関連リンク】
・オムロン(OMRON)
無料メルマガ会員に登録しませんか?
膨大な記事を効率よくチェック!

IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。