多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(以下ST)は、すぐに利用できる新しい決済ソリューションを発表した。このソリューションは、スマートウォッチなど、各種ウェアラブル機器へのモバイル決済機能の搭載を加速させることを目的としている。
ST、G&D社およびFitPay社は、STのセキュア・チップを使用し、ハードウェアとソフトウェアで構成される初のセキュア・ソリューションを共同開発した。このソリューションは、MastercardやVisaのトークン決済機能を統合したシステムの開発を行う機器メーカーに事前の認証を取得している。これにより、モバイル機器へのカード決済機能の搭載が容易になり、ウェアラブル機器メーカーは製品開発に注力することができる。一方、ユーザは、このソリューションにより、さまざまな銀行や異なる決済ネットワークの決済用カードをウェアラブル機器で柔軟に利用でき、機器のOS(オペレーティング・システム)を問わず、非接触型決済を簡単に行えるようになる。
このソリューションには、モバイル決済アプリケーションに対応したセキュア・オペレーティング・システム(G&D社製) / ペイメント・アプリケーション管理ソフト(FitPay社製) / ハードウェア・コンポーネントが含まれており、暗号化処理を実行し、STの高信頼性ST54Eセキュリティ・チップ(eSE : エンベデッド・セキュア・エレメント)を中心に構成されている。
STは、広範な製品ポートフォリオを活用し、決済機能を持つデバイスに必要な要件に対応している。ST54Eに加え、このリファレンス設計にはNFCブースタのSTS39230が搭載されており、決済端末との非接触通信をサポートします。また、小型アンテナ、ジェスチャ認識による決済に必要なMEMS加速度センサ(LIS2DS12)、Bluetooth Smart IC、USBバッテリ充電IC、および超低消費電力32bitマイクロコントローラ(STM32L4シリーズ)を使用することができる。
【関連リンク】
・STマイクロエレクトロニクス(ST)
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コンサルタント兼IoT/AIライター 人工知能エンジン事業の業務支援に従事するかたわら
一見わかりにくいAIの仕組みをわかりやすく説明するため研究中