TOP >
要素技術 > ローム、地震検知が可能な感震センサモジュール「BW9577」を開発
ローム株式会社は、地震検知機能が必要とされる分電盤や家電、給湯器など向けに、3軸加速度センサで計測した地震波で地震レベルを判断し、検出信号を出力する最小・高精度な感震センサモジュール「BW9577」を開発した。8月からサンプル出荷を開始、12月に量産を開始する予定。特長は以下の通り。
- SI(*1) 値を用い、計算処理を最適化することで高精度な地震検知を実現
通常、地震の揺れの指標としては、体感的なものを「震度」、測定値には加速度の振幅で判定する「Gal値」が用いられている。一方で、地震の建物被害判定には、気象庁から出される計測震度と相関性が高いSI値が採用されている。
今回、ロームはこのSI値に着目した独自のアルゴリズムを開発。実測した加振データの解析を通じ、加速度データのデジタル信号処理、計算パラメータ、計算シーケンスの最適化を行うことで、従来の機械式センサに比べ、高精度な地震検知を実現する。
- 誤検知防止機能により、地震と人為振動を区別
ブレーカーやコンセントなど、感震センサが搭載されるアプリケーションでは、人の日常生活に起因する様々な振動 (人為振動) が発生しており、誤検知を起こす要因となっている。今回、各振動波形を分析し、新たに誤検知防止機能を搭載したことにより、地震波形と人為振動波形を区別することが可能になった。これにより、地震発生時に的確な信号を出力し、ブレーカーやコンセントなどの適切な制御・遮断を実現する。
- 最小サイズのモジュール形状
同感震センサモジュールは、グループ会社Kionix製MEMS 3軸加速度センサおよびセンサ制御に特化したラピスセミコンダクタ製CMOS 32bitマイコンを採用し、最適設計を行うことで、の9.3×9.8×2.1mmサイズのモジュール形状を実現。これにより、機器の小型化寄与はもちろんのこと、各種アプリケーションに新機能を搭載する際の設計負荷の軽減にも貢献する。

適用例は以下の通り。
- ブレーカーやコンセントなどの分電盤
※日本配線器具工業会規格「JWDS 0007 付2」に準拠。
- 地震検知による家庭内の家電製品の稼働停止

*1) SI値:地震によって一般的な建物にどの程度被害が生じるかを数値化したもの。
【関連リンク】
・ローム(ROHM)
・ラピスセミコンダクタ(LAPIS Semiconductor)
・Kionix
無料メルマガ会員に登録しませんか?
膨大な記事を効率よくチェック!
IoTNEWSは、毎日10-20本の新着ニュースを公開しております。
また、デジタル社会に必要な視点を養う、DIGITIDEという特集コンテンツも毎日投稿しております。
そこで、週一回配信される、無料のメールマガジン会員になっていただくと、記事一覧やオリジナルコンテンツの情報が取得可能となります。
- DXに関する最新ニュース
- 曜日代わりのデジタル社会の潮流を知る『DIGITIDE』
- 実践を重要視する方に聞く、インタビュー記事
- 業務改革に必要なDX手法などDXノウハウ
など、多岐にわたるテーマが配信されております。
また、無料メルマガ会員になると、会員限定のコンテンツも読むことができます。
無料メールから、気になるテーマの記事だけをピックアップして読んでいただけます。
ぜひ、無料のメールマガジンを購読して、貴社の取り組みに役立ててください。
無料メルマガ会員登録
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。
DX実践ノウハウ解説
BPMSで、業務改善にとどまらない、業務改革を行う方法
DX実践講座
業務プロセス改善のDXで使う「ECRS」とは、具体例や使い方を解説
業務改善のためのDX、5つの基本ステップ
DX人材の6つの役割と必要なスキル
DXを加速する、アジャイル型組織とは
攻めのDX、守りのDX
DX戦略を作るのに必須となる、5つのビジネスフレームワーク
DX時代の正しい事例の読み解き方(事例マニアはNG)
生成AI活用ガイド
RAG技術で生産性を向上させるGoogleのAI「NotebookLM」とは?活用法や企業での活用事例も紹介
生成AIで無駄な会議をなくす?議事録にAI活用し「生産的な議論と問題解決の場」へと変革するヒントを紹介
最新の「Copilot」は何ができるのか?Microsoft AI Tour Tokyoで語られた活用方法
NVIDIA、新プラットフォーム「COSMOS」を発表、物理AIの時代における日本の存在価値 ーCES2025レポート2
【無料】デジタルでつながるビジネスの未来|10/18東京、11/14大阪|UCHIDAビジネスITフェア2024|セミナー&展示会
業務で活用されればされるほど企業の差別化要素となるAI実現へ向けた挑戦 ― 砂金氏インタビュー
PwCコンサルティングが「生成AIに関する実態調査2024」を発表、効果を実感している企業の特徴とは
ASUS、AI PC向けソリューション搭載PCを発表 ーCOMPUTEX2024レポート2
NVIDIAが台湾コンピュータ産業を牽引するか ーCOMPUTEX2024レポート1