機械学習と数学理論に基づくEnterprise Immune System技術でサイバーセキュリティを提供するDarktrace Limited(以下、ダークトレース)は、内部ネットワークに入り込んだ進行中のサイバー脅威をAIが自動的に遮断するソリューション「Darktrace Antigena」の販売を本格的に開始することを発表した。「Darktrace Antigena」は既にダークトレースの一部の顧客のネットワークにテスト導入されており、内部ネットワークを狙うサイバー脅威に自動的に対処し、AIが人間のセキュリティチームを補完できることを証明したという。
ダークトレースのEnterprise Immune Systemは、機械学習を応用することでネットワーク内部のサイバー脅威をリアルタイムに検知して対処できる技術。人間の免疫システムという最も強力な生体系に着想を得たこの技術は、最先端の機械学習と確率論的数学を利用して、ネットワーク内部のあらゆるユーザーおよびデバイスの通常の生活パターンを学習する。
「Darktrace Antigena」は理解したパターンをベースに、脅威を中和するために相応の救済措置を取ることで深刻な脅威にAIが自動的に対処する。これにより、人間のセキュリティチームはサイバー攻撃のスピードに追いつくための貴重な時間を確保できるという。Enterprise Immune Systemの一部として機能する「Darktrace Antigena」は、いわばデジタル抗体として脅威を軽減するもので、通常のビジネス上の運用に何ら影響を与えることなく、不正アクセスを受けた通信やデバイスに対してのみ、低速化あるいは停止という施策を取ることができるとしている。
英国の市場調査会社Ovumのインフラソリューション部門シニアアナリスト、リック・ターナー氏は、「Darktrace Antigenaが攻撃を自動的に食い止めることで、ダークトレースは進化し続けるサイバー攻撃と顧客が対等に渡り合えるようにしているのです。AIが攻撃を自動遮断している間に、セキュリティ担当者はその攻撃の原因を一掃し、根絶できるのです。」と述べている。
【関連リンク】
・ダークトレース(Darktrace)
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