日本テキサス・インスツルメンツは、ビル、工場やグリッドにおける通信への需要増加に対応して、新しいSimpleLinkワイヤレス・マイコン製品と有線用マイコン製品を発表した。
これらの新型デバイスは、業界をリードする低消費電力と、Thread、Zigbee、Blietooth 5や Sub-1GHz向けのマルチスタンダードとマルチバンドの通信を同時に提供するとした。
拡張されたSimpleLinkマイコン製品プラットフォームは、より大容量の内蔵メモリと、制約のない通信オプションを提供するとともに、Arm Cortex-M4をベースとしたTIマイコン製品との間で100パーセントのコードの再使用が可能で、センサ・ネットワークを拡張し、クラウドへの接続を実現するという。
SimpleLinkマイコン製品がサポートする無線通信規格のオプションは以下のとおりだ。
- Sub-1 GHz: 『CC1312R』 ワイヤレス・マイコン
- マルチバンド(Sub-1 GHz、Bluetooth low energy、Thread やZigbee): 『CC1352R』 と『CC1352P』ワイヤレス・マイコン
- Bluetooth low energy: 『CC2642R』 ワイヤレス・マイコン
- マルチスタンダード(Bluetooth low energy、ThreadとZigbee): 『CC2652R』 ワイヤレス・マイコン
- 最大2MBのメモリを内蔵したホスト・マイコン: 『MSP432P4』 マイコン
また、新型SimpleLinkマイコン製品の特長と利点は以下の通りだ。
- 消費電力:
新製品のワイヤレス・マイコンとホスト・マイコンは、低消費電力を提供、1個のコインセル電池で10年以上に渡る動作を実現。さらに、新たに強化された低消費電力センサ・コントローラも提供。このコントローラは100 Hz動作、最小で1.5μAの消費電流を提供 - 10種類以上の通信プロトコルをサポート:
拡張されたSimpleLinkマイコン製品プラットフォームは、最新のThreadとZigbee規格、Bluetooth low energy、IEEE 802.15.4g、Wireless M-Busをはじめとした、 2.4 GHz帯とSub-1 GHz帯向けの多様なコネクティビティ・プロトコルをサポート - 通信距離を延長するオプション:
マルチバンドをサポートし、消費電流60mAで+20dBmの高出力のパワーアンプを集積した『CC1352P』の使用することで、計量やビル・オートメーションなどのアプリケーションで通信距離の延長が可能 - 2 MBのフラッシュ・メモリを内蔵:
新型のSimpleLink 『MSP432P4』マイコン製品は、16ビットの高精度A/Dコンバータの統合のほか、8倍のコード容量、複数のワイヤレス・コネクティビティ・スタックのホスト能力、320セグメントのLCD(液晶ディスプレイ)のサポート、産業用アプリケーション向けに広範囲な動作温度範囲を提供 - セキュリティ機能を強化:
『CC13x2』と『CC26x2』の各ワイヤレス・マイコン製品は、AES-128/256、 SHA2-512、Elliptic Curve Cryptography (ECC)、 RSA-2048やtrue random number generator (TRNG)の各暗号化プロトコルをサポートする新しいセキュリティ・ハードウェア・アクセラレータを内蔵 - コードの互換性:
新型マイコンの全製品は、SimpleLinkソフトウェア開発キット(SDK)でサポートされるとともに、アプリケーション・コードを100パーセント再使用可能なことで、単一のフレームワークを提供、プラットフォームを拡張
TIでは、SimpleLink マイコン製品プラットフォームでの製品開発を支援するため、サポート中の業界標準やテクノロジについての概要やトレーニング・チュートリアルを含む、包括的、かつインタラクティブな学習体験を提供するSimpleLink Academyを提供している。
SimpleLink マイコン製品を搭載し、製品開発期間の短縮に役立つ複数のTI LaunchPad開発キットは、TI storeや販売特約店から供給中だ。
『LAUNCHXL-CC26X2R1』、『LAUNCHXL-CC1312R1』と『LAUNCHXL-CC1352R1』は、それぞれ単価(参考価格)39.99ドルで供給される。『MSP-EXP432P4111』の単価(参考価格)は 17.99ドルだ。
【関連リンク】
・SimpleLinkマイコン製品
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