エッジコンピューティングの動向
経産省・和泉氏は「eSOL Technology Forum 2019」のテーマであるエッジコンピューティングについても講演内で触れた。
エッジ側での作りこみが争点
まず和泉氏は「例えばAIを活用した情報処理ではクラウドにデータを集めるという事だけではなく、そのクラウドへの情報伝達を削減してエッジサイドで出来るだけ処理していくというトレンドがある」とした上で、和泉氏自身がCES2019での展示を見学した際の所感を述べた。
和泉氏によれば「現在はスマートホームやヘルスケア以外にもAI・IoTといったものが意識しなくても使われている段階、自然に組み込まれている段階」であり、「エッジ側でのアプリがどれだけ作りこまれて、完成度の高いものになっているのかが今後の争点になり、さらにマルチプラットフォーム化が進んでいくだろう」という。
また、和泉氏は「車載分野はプラットフォーム形成の競争になっている。エコシステムをどう組むかというところがポイントになってくる」と車載ソフトウェアの状況についても言及した。
ハード・ソフト・セキュリティが三位一体でのゲームチェンジ
経産省・和泉氏はムーアの法則の終焉と、ポストムーア時代で求められる技術開発についても説明した。

和泉氏によればトランジスタの微細化でハードウェアが高速化・低廉化する時代が終わりを迎える一方で、AI技術の進展などによってデータを高速かつ低消費電力で処理するニーズは高まっているという。
特に高速・低消費電力での処理が求められている例として和泉氏が挙げたのは、自動運転車に載せるAIチップ。現在、自動運転を実現するためには大量のデータを処理するために、トランクルームがいっぱいになるほど多くの機器を詰め込まなくてはいけないが、それにはコストがかかる。
自動運転の普及させるためには、チップを小型化・低消費電力化し、コストを抑える必要があることを和泉氏は説明する。
「これからのIT技術は、ハードウェア・ソフトウェア・セキュリティが三位一体となってエッジコンピューティングサイドでゲームチェンジすることがでてくるだろう」と経産省・和泉氏はポストムーア時代の展望をまとめた上で、上記のようなゲームチェンジをもたらす技術開発について、経産省は戦略的に支援していく姿勢であることを述べた。
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1986年千葉県生まれ。出版関連会社勤務の後、フリーランスのライターを経て「IoTNEWS」編集部所属。現在、デジタルをビジネスに取り込むことで生まれる価値について研究中。IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。
