ドローンメーカーの DJI は、ドローンの人命救助に関する最新レポートを発表し、その中で、2017 年には少なくとも 65 名の人命救助にドローンが活用されていることを発表した。
そのレポート「More Lives Saved: A Year of Drone Rescues Around The World」には、世界中のニュースサイトや公的安全機関からの報告を収集し、五大陸で発生した 27 件の個別事例が含まれている。
昨年度の発表と併せると、ドローン活用による人命救助数は、のべ 124 名にのぼるという。
今回のレポートでは、オーストラリアとブラジルで水難者にブイを落としての救助、イギリスとアメリカでは、氷点下で意識を失っている遭難者の発見、また、野山、川、山岳地帯に取り残された遭難者の救助など、ドローンを活用した世界各国の人命救助事例を紹介している。
「要救助者の発見や救助、食料やライフジャケットの調達など、ドローンを人命救助に活用することで、捜索時間やレスポンスタイムを数時間からわずか数分に短縮できます。今後、公的安全機関へのスムーズなドローン配備や、関連する法律や規則が許可されることで、人命救助における時間や費用の節約だけでなく、捜索救援に関わる人々も危険から守ることができます」と DJI の政策法務担当バイスプレジデント、Brendan Schulman 氏は述べている。
同レポートによると、平均して、1 週間に 1 名がドローンによって救助されている。また、少なくとも 18 名が、暗闇や茂みの密集地帯など、肉眼では目視できないエリアで、ドローンの赤外線サーマルカメラによって発見されている。
イギリスのリンカンシャー州の事例では、人里離れた暗い道で冬の夜に交通事故が発生し、要救助者である運転手を肉眼では発見することが難しい状況だった。しかし、赤外線サーマルカメラを搭載したドローンが、事故現場から離れた溝の中に運転手が倒れているのを空中から発見し、救助することができたという。
この救出の一部始終は、ドローンにより記録され、下記の動画で見ることができる。
【関連リンク】
・ディー・ジェイ・アイ(DJI/大疆创新科技)
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