日本と海外の相違点について
ここで、2名の話から北川氏より「日本と海外における相違点があるとすればどういった点か」という質問があった。
確かに、日本と海外が違うという点はかなりある。開発の視点からいくと、文化の違いというものを吸収しなければならないと野辺氏は述べた。
その1つの例として、人へ道案内の方法の違いがある。日本人は地図を描いて教えるのに対し、海外の人はほとんど紙にストリート名称を書く。
何故このようなことが起こっているかといえば、日本の住所は何丁目何番地のどこにあるということを示す点情報であるのに対し、海外、すなわち日本以外は全てストリートアドレスであるからだ。ストリート名を5つくらい覚えておけば、それを繋げることで目的地に到達できる。そのため、簡単に紙に書いて道案内が出来るというわけだ。
日本では、自分が今どこにいるか、というのを二次元の地図を用意し、正確に示して道路案内をする。もし、案内から逸れてしまった場合再計算し、以後、計算し直すというナビゲーションが非常に重要だった。
一方アメリカは、セーフティ・アンド・セキュリティという問題があって、人知れず雪の中でスタックしてしまい、ガソリンが無くなって、死亡するということがある。そういう時は緊急車両が迎えに行けるように、通信をする必要があったことで、ITが車に入り始めたという経緯がある。
こういった、文化やあるいは交通ルール、その国の環境に依存するという面がある。まさにコンピューターでも、ハードウェアでなくて、ソフトウェアでそのプログラミングをすることによって実現するわけだが、日本と海外の違いと考える際、今後、車は文化に依存した土地で、その土地の文化を吸収するというのをソフトウェアで行う必要がある。
しかし、このソフトウェアにおける開発能力が若干低いというと部分が明確に日本ではあるので、この辺りが海外と日本の大きな違いではではないか。
では、規制や法律の面での違いについては、どうだろうか。

佐藤氏は、「自動運転の法整備で日本は遅れているのではないか、といった論調をたまに新聞で見かけるが実は進んでいる」と法整備の現状について解説した。
法改正自体は2020年に向けて実施済みで、既にレベル3を走らせることが出来るというのは、実は世界に先駆けて取り組んでいる。
実証実験については、首都高、OEMが実証実験をおこなっていて、ドライバーが乗る形で実証実験を非常にフレキシブルに実施している一方で、海外ではまだ自由に実施できていない状態だ。
中国を例に出すと、自由に実施出来ているのではないかとイメージをもたれるかもしれないが、実は実証実験なども保守的に行われている。そのため、高速道路での実証実験も、関係者へ尋ねた時点では認められていないといった状態だった。そのため、日本ではこうしたことを行っていると言うと、先方から非常に驚かれたりする。
それを受け野辺氏より、アメリカでは、「こうやりたい」と要求する会社が 特にテックカンパニーから出てきているという事実がある。国内ではそういった動きが見えないため、若干遅れているように見える。しかし、「現実的な法規制は、アメリカの方が進んでいるが、意外に国内でも進んでいる」というのが事実だと思う、と述べた。

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