富士通株式会社は、スタンレー電気株式会社の全社エネルギー削減の取り組みの一環として、グループ会社を含む主要27工場(注1)の電力使用量をリアルタイムに本社に集約し集中監視するシステムを構築した。同システムは、2015年7月より各工場に順次導入しており、現在は国内全工場で稼働を開始している。
今回、各工場において様々なシステムやセンサーで計測している電力使用量データを、統一した形式に変換したうえで一ヶ所に集約し、グラフィカルに表示する「FUJITSU Sustainability Solution 環境経営ダッシュボード」(以下、環境経営ダッシュボード)により、工場ごとのリアルタイムな電力使用状況や省エネに対する目標達成状況、工場間の比較などを、わかりやすく見える化したという。
これにより、経営層や工場長だけでなく全従業員が、電力使用について各工場の実情や工場間を横断した全体の状況を正確に把握でき、責任者による迅速かつ的確な指示や従業員の削減取り組み活動のさらなる推進を支援することができる。
同社は、同システムにより、スタンレー電気の環境長期経営計画の温室効果ガス排出量削減目標の達成に貢献していく。
工場ごとの電力使用状況を様々な切り口でビジュアルに表現
今回、リアルタイム・日・月と様々な時間軸で、電力使用状況や目標達成状況を、工場単位もしくは全工場単位で見ることが可能。これらの情報を直感的に把握できるよう、地図上に各工場をマッピングし、目標差異の状況を色別で表示したり、月次目標達成見込みの状況をグラフィカルにランキング表示する。
また、ドリルダウン形式で世界地図および日本地図での全体の鳥瞰、工場ごとの詳細状況を把握することもできる。
様々な電力監視システムやセンサーに対応
各工場で独自に導入した様々なメーカーの電力監視システムやセンサーのデータを、環境経営ダッシュボードでは、インターフェースを変換し統一化したうえで、一ヶ所に集約することができる。これにより、各工場のデータを集約するシステムの構築を迅速に行え、工場からのデータを活用した取り組みをすぐにはじめることができる。
コミュニケーション機能の搭載
電力使用状況の変化や改善活動の進捗状況など、工場責任者から経営層や他工場に対し適宜報告および情報発信ができるように、自由にテキストメモを画面に掲載できるコミュニケーション機能を搭載している。これにより、シームレスな意思疎通が可能となるとともに、各工場への水平展開による改善活動の加速化が期待できる。
同システム導入後、スタンレー電気では、電力使用の見直しや改善施策の共有・水平展開などにより、各工場にて電力使用量の削減が進んでいる。
同社は、電力以外にも様々な運用課題の解決に向けた機能拡張が可能な「環境経営ダッシュボード」を活用し、製造コスト低減や納期厳守、歩留り低減や品質向上などの生産活動全般の改善につながる取り組みを支援していくという。
(注1) 主要27工場:国内13工場、海外14工場。
【関連リンク】
・富士通(FUJITSU)
・スタンレー(STANLEY)
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