ボッシュがマッププロバイダーHEREと協業、焦点はオープンプラットフォームの提供

ドイツの自動車部品メーカー、ボッシュは、デジタルマップと位置情報サービスのグローバルプロバイダーであるHERE Technologiesの株式5%の取得を発表。両社は取得価額について非公開とすることに合意した。株式取得には独占禁止当局の許可が必要であり、2018年第1四半期に手続きが完了する見込みだ。

「インダストリー4.0、スマートホーム、スマートシティは急成長を遂げている事業分野であり、データに基づくサービスを確立、拡大することによってHERとの間でシナジー効果が生まれるでしょう」

ボッシュの締役会会長であるフォルクマル・デナー氏はこのように述べ、自動車以外の分野への事業拡大も協業の目的であることを明らかにした。

インダストリー4.0:モノの流れを自動化・合理化する

ボッシュは、世界120カ所の拠点で2万人以上のソフトウェアエンジニアを雇用し、独自のIoTクラウドを運用している。また、同社はIoTソリューション専用のソフトウェアプラットフォームである「IoT Suite」を提供している。

ボッシュとHEREは、インダストリー4.0の分野で行う協業として、イントラロジスティクスをあげた。

たとえば、高精度の屋内ナビゲーションマップを利用して、生産ラインまでのモノの流れを自動化・合理化するというものだ。同様に、施設内をよく知らない保守要員を修理が必要な機器がある場所まで案内することも可能になるという。

自動運転:高精度地図の作成と更新

ボッシュは、オープンなプラットフォームは、自動車と自動車以外の両分野において、特にネットワーク化・自動化されたモビリティに関する分野において、同協業の焦点になるとしている。

自動運転車は、高精度な地図を必要とする。地図は車両のセンサーから送られてくるデータによって最新の状態にアップデートされ、交通状況、渋滞、工事現場、事故に関するリアルタイムの情報が補足されなければならない。

ボッシュが提供する「Radar Road Signature(レーダー ロードシグニチャー)」は、これを実現するソリューションの一つだ。

「Radar Road Signature」は、車両に搭載されているボッシュのレーダーセンサーから送られてくる情報を利用して、高精度マップを作成。そのあと、これらの地図は常時更新される。

ボッシュは今後もTomTom、AutoNavi、百度、インクリメントPなどのパートナーと協力して、「Radar Road Signature」への取り組みを続けていく方針だ。

ボッシュとHEREは、特定のメーカーに縛られない、自動車メーカーをグローバル規模でサポートするソリューションを提供し、様々なメーカーの車両情報が高精度マップに収集され、リアルタイムで地図が更新されるモビリティ社会を目指すとしている。

【関連リンク】
ボッシュ(Bosch)
HERE

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