株式会社日立システムズは、介護施設や医療施設向けに、赤外線センサーやマット型の生体センサー、尿意検知センサーなど、さまざまなIoTセンサーの活用により入所者の状態を迅速に把握し、「福祉の森」などの介護記録システムと連携して、入所者の健康状態を一元的に管理する「見守りシステム」の実証実験を本日から開始した。
同システムは、複数のIoTセンサーを通じて入所者のバイタル情報や生体情報等を収集し、スタッフルームに備え付けのPCやタブレット端末、スマートフォンなどにリアルタイムに表示させ、視覚的に状況を把握することが可能なシステム。これにより居室への空振り訪問回数を大幅に削減できるだけでなく、異常を検知した場合にはナースコールからの着信により迅速かつ適切な対応が可能になるという。
また、血圧測定結果や検温データ等の介護記録への記入に費やしていた時間を短縮するために、専用の生体測定機器を採用することで、自動で「福祉の森」などの介護記録システムにデータ連携できる仕組みを提供。これらのバイタルデータと各居室から各IoTセンサーを通じて受信したデータを集約することで、各種介護記録帳票が簡単かつ短時間で作成することが可能になるという。
実証実験が行われるIoTセンサーは以下の通り。
- 赤外線センサー
利用者の在室/空室、境界位、離床、転倒、うずくまり、横たわり等をシルエット画像で確認できるセンサー - マットセンサー
利用者の心拍・呼吸・体動等をセンシングするマットを通じての接触型のセンサー - 尿意検知センサー
膀胱の膨らみをセンシングし、尿意を通知するセンサー - マイクロ波センサー
利用者の心拍・呼吸・体動等をセンシングする非接触型のセンサー - 環境センサー
居室の温度、湿度、照度等の居室環境をモニタリングするセンサー - 生体測定機器
体温、血圧、SpO2(動脈血酸素飽和度)の測定などバイタルチェックに用いる機器
今後日立システムズは、見守りシステムの実証実験を実施し、連携可能なIoTセンサーの種類を拡充、さまざまな介護記録システムとの連携を確認して、2018年中のサービス提供開始を目指すという。
【関連リンク】
・日立システムズ(Hitachi Systems)
・見守りシステム
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