梓設計がソフトバンク・ウフルと連携、人のパフォーマンスを最大化させるワークプレイスの実現に向けて環境データやセンサー活用の実証実験

株式会社梓設計は、ソフトバンク株式会社および株式会社ウフルと連携して、働く人のパフォーマンスを最大化させるワークプレイスの実現に向けた実証実験を、梓設計の本社で開始した。2020年7月末まで実施する。

同実証実験では、働く人のパフォーマンスを最大化させる環境の条件や指標を研究することを目的に、温湿度や照度、騒音、におい(総揮発性有機化合物濃度)、気圧などの環境データを取得できるセンサーや、会議室の利用状況を確認できる人感センサーを梓設計の本社に設置し、データの有用性を検証する。

また、会議室内にカメラやマイクを設置して映像および音声データを収集する他、メガネや腕時計型のウエアラブル機器を梓設計の一部の社員が身に着けて、感情や集中度合い、心拍数に関するデータを収集し、環境センサーから収集するデータとの相関性を分析する。

同実証実験での各社の役割は以下の通り。

  • 梓設計
    実証実験の実施主体、収集したデータの分析、環境の自動制御アルゴリズムの開発
  • ソフトバンク
    データ収集のための通信環境やクラウド環境の提供、腕時計型ウエアラブル機器の提供、収集したデータの分析、全体のサポート
  • ウフル
    各種センサーなどの調達、システム設計・構築、収集したデータの可視化や最適な活用を支援するサービス「enebular」の提供、収集したデータの分析

梓設計は、この分析結果を基に、人のパフォーマンスを最大化させる環境の指標を策定し、その指標に応じた環境の自動制御を実現するソリューションの開発に取り組む。なお、今回の実証実験の結果は、オフィスだけではなく、空港やスポーツ施設、ヘルスケア施設など様々な用途にも活用する予定だ。

さらに同社では、創造性や生産性の向上に加えて、働く人が心身ともに健康な状態であるwell-beingを実現するワークプレイスを構築することを目的に、建物の3次元のデジタルモデルに、その建物の施設を構成する設備・機器などの製品情報や、位置、数量、価格などの様々な情報を掛け合わせたプラットフォームであるBIM(Building Information Modeling)と、今回の実証実験で収集する各種データを連携させて、より高度な分析を行う予定だ。

また、WELL Building Standard(WELL認証※)などの評価指標に即したデータの自動収集も視野に入れて、人のパフォーマンスを最大化させるワークプレイスの実現を推進する。

※空間のデザインや構築、運用に、人の健康という視点を加え、より良い居住環境の創造を目指した評価指標のこと。

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