凸版印刷株式会社は、ビジネスコンサルティングおよびシステムの企画・開発を手掛ける株式会社アイズとエレクトロニクス関連の専門商社である伯東株式会社の協力のもと、非常時の確実な情報提供とIoTを活用した自治体業務の効率化を実現するLTE通信を利用した戸別送受信機「あんしんライト」を開発した。
凸版印刷は本製品を、地方自治体向けの住民見守りサービス「あんしんライトサービス」(以下 本サービス)として、2018年10月15日より販売を開始する。本サービスは、総務省の平成30年度IoTサービス創出支援事業の1つに採択されたIoT×サテライト拠点による「生涯活躍」推進事業において、健康アドバイスの配信サービスとして2018年10月より活用されてる。
https://youtu.be/tGDFMZMuDPQ
「あんしんライト」は自宅で机の上などに置いて電源を入れるだけで、緊急速報や自治体からの避難情報を自動で受信。LEDの発光、サイレン音・チャイム音の吹鳴や、ディスプレイへのテキスト表示、機械合成による音読の4つの方式で報知する、高齢者や障がい者にも使いやすい次世代型の戸別送受信機とのこと。
通信会社から発信される緊急速報を直接受信できるため、防災行政無線の補完装置として利用できるだけでなく、利用者の操作情報を送信する機能により、利用する住民が情報を受信確認したかの把握が可能という。
災害時の防災情報はもちろん、平常時には自治体からのイベントや催事のお知らせなどの情報の受発信も可能。自宅に置いておくだけで災害情報を含む情報を受発信できるため、スマートフォンを持たない高齢者とのコミュニケーションの活性化はもちろん、見守り用途として提供することも可能とのこと。
開発の背景
近年頻発している台風や豪雨、地震などの自然災害時に、防災無線が聞こえず被災してしまう事例が増加している。また、従来の防災行政無線は情報発信の機能のみであったため、自治体は地域住民へ確実に情報が伝わっているかが把握できないという課題もあった。これらの課題解決のため、自治体では各家庭に災害時の緊急情報を届ける仕組みや自治体業務の効率化が求められている。
そこで凸版印刷はスマートフォンを持っていない高齢者などを対象に、LTE通信を活用して災害時の緊急情報を音声と文字情報で自動に受信できる戸別送受信機「あんしんライト」を開発。緊急情報の発信と高齢者住民と自治体との双方向のコミュニケーションを支援するサービスを実現した。
本サービスの特長
LTE通信を活用し、情報の発信と受信の双方向の通信を実現
LTE通信を活用することにより、双方向の通信を実現。自治体から情報を受信した住民が「あんしんライト」本体にある確認ボタンを押すことで自治体へ受信を知らせることが可能。また、受発信情報は管理サーバである「あんしんライト」の管理システム上で一括管理できるため、情報を配信した自治体は緊急時の指定避難所などにいても、住民へ確実に情報が伝達したかどうかをPC上で確認することができる。
受信情報を多機能でお知らせ
受信した情報をLEDの発光、サイレン音やチャイム音の吹鳴、ディスプレイのテキスト表示、機械合成の音声の4つの方式で住民へ報知することで、非常時の緊急速報情報や平常時の自治体からの情報提供の見逃し防止に役立てる。
BluetoothやLoRa通信によるIoT機器との連携で機能拡張が可能
今後、BluetoothやLoRa通信の搭載も予定しており、他のIoT機器と連携させることで、各種機器のセンシング情報を活用した多様なサービス提供が可能という。これにより、子どもの登下校時の見守りや高齢者の生活状況の把握などの見守りサービスにも活用できるとのこと。
「あんしんライト」の仕様
価格
※ 価格は仕様により異なる。
【関連リンク】
・凸版印刷(TOPPAN)
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