デジタルハリウッド大学大学院では、IoTプロダクトによるスタートアップを支援するために、ファブ工房のLabProto(ラボ・プロト)を設置し、プロトタイピングから資金調達までを実践指導する『DHGSアクセラレーション・プログラム』を開始する。
同大学院では、事業の種となる思いつきや課題解決の方法を単なるアイデアで終わらせずに、“実装”することを重要なゴールとして設定し、「ビジネス」「クリエイティブ」「ICT」の融合をカリキュラム上のコンセプトとする実践研究を行っている。そのため、同大学院の修了課題制作では、修士号の審査を受けるために、ビジネスプランだけでなく、サービスや製品のプロトタイプ(デモコンテンツ)を提出する必要がある。
このような実践教育を行い、多くの学発ベンチャー(平成26年度経産省調べ 私立大学第3位)を輩出してきたが、近年では特に、モニターやスクリーンの内側で完結するコンテンツ、サービスに留まらず、コンピュータがモノに入り込んだ事業を構想する院生・修了生が増えてきており、より迅速に実装をするためのデジタルファブリケーション工房や、同専攻のカリキュラムを補完するプログラムの設置が望まれていた。
こうした背景から、デジタルハリウッド大学院在籍生・修了生・入学予定者を対象に、「ファブリケーション」「プログラミング」「ファンディング」を強化し、IoTプロダクトによるスタートアップの実装を加速する8ヶ月間のプログラムを実施する。
既存の教室やコンピュータルームを離れ、ハードウェアのプロトタイピングが行える工房で実践指導とコラボレーションを行うことにより、同学発のスタートアップ等、現実社会にインパクトを与えるアウトプットを支援する。
2016年度に在籍している院生については無料でこの『DHGSアクセラレーション・プログラム』受講することができ、また、同学を修了後に新たなアイデアを持ち、サービス・プロダクトの開発を行うデジタルコンテンツマネジメント修士(専門職)は半期分の設備費・演習費に相当する10万9千円での受講が可能となる。
なお同プログラムは、3D触力学デバイスを開発した株式会社ミライセンス(産業総合研究所技術移転ベンチャー)を経営する香田夏雄教授、IoT領域を中心に、大企業が取り組むイノベーティブなチャレンジをサポートするMakuakeを運営する株式会社サイバーエージェント・クラウドファンディングなど、産学協同で開発・運営をしていく。

(右)株式会社サイバーエージェント・クラウドファンディングエンタープライズ局 チーフキュレーター 北原成憲 氏
※ファブ工房 LabProto(ラボ・プロト)の正式名称・設備・運用等の詳細情報については後日発表予定。
【DHGSアクセラレーション・プログラム 概要】
デジタルハリウッド大学院 駿河台キャンパスに新たに設置するファブ工房のLabProto(ラボ・プロト)を拠点に、IoTプロダクトをアイデアレベルから事業化するまでの実践指導を行う。
■コンセプト
IoTプロダクトによるスタートアップの実装を加速する8ヶ月間
■特長
① ファブ工房 LabProto(ラボ・プロト)
デジタルファブリケーション工房の設置により、アイデア出しから試作品開発までキャンパス内で集中的に取り組める。
② 実践指導
同専攻を拡張する3つの実践指導により、IoTプロダクトによるスタートアップに必要なトレーニング、メンタリングを必要に応じて受けることができる。指導・メンタリングは、同学に所属する実務家教員と、外部のパートナー企業が担当。
・ファブリケーション
・プログラミング
・ファンディング(資金調達)
③ シード・アクセラレーション
優秀なプランには同学からの「実装支援金」による助成を検討。また、成果発表会「デジコレ」などでの企業・投資家向けデモ発表の機会を用意。
また、同学の設置会社・デジタルハリウッド株式会社より有望なスタートアップには、シェアオフィス入居、登記、商標登録、出資などの支援を行う。
■対象者/受講料
① DHGS在籍生 無料(arduino等、一部部品類は自己負担)
② デジタルコンテンツマネジメント修士(専門職) 10万9千円/半期分の設備費・演習費相当)
■到達目標
① IoTプロダクトのプロトタイプをつくる
② デモ発表とユーザーテストを行う
③ 事業計画を立てる
【DHGSアクセラレーション・プログラム説明会 開催概要】
同学への入学を検討し、「DHGSアクセラレーション・プログラム」の受講を希望する方向けに説明会を開催。
申し込み、詳細は、こちらのサイトより。
【関連リンク】
・デジタルハリウッド大学大学院
・ミライセンス
・サイバーエージェント・クラウドファンディング
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