【概要】
■2015年 国内ビッグデータテクノロジー/サービス市場規模は947億7,600万円、前年比32.3%増の高成長
■新規のプロジェクトではパブリッククラウドサービスの利用が急速に伸張。今後も市場での存在感を増す
■DXの基盤として新たなビジネスの基盤として活用が広がり、市場規模は年間平均成長率25.0%で拡大、2020年に2,889億円に達すると予測
IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社は、国内ビッグデータテクノロジー/サービス市場の2015年の実績と2016年~2020年の予測を発表した。
IDCではビッグデータテクノロジー/サービス市場を、インフラストラクチャ、ソフトウェア、サービスの3つの市場セグメントに分類し、分析を行った。
これによると、2015年の国内ビッグデータテクノロジー/サービス市場は、前年比32.3%増の高い成長率を記録し、市場規模は947億7,600万円となった。現在の市場は通信事業者やWebサービスプロバイダなどの先行導入者のストレージを中心にしたインフラストラクチャへの支出が全体の50%を超えている。
一方、新規の採用はパブリッククラウドサービスの利用が急速に広がっており、ビッグデータ向けPaaSを含むソフトウェアセグメントが最も高い40.8%の前年比成長率を記録した。
ビッグデータテクノロジーへの取り組みは既にテクノロジー企業のみならず一般エンタープライズに拡大している。
さらに、ビッグデータアナリティクスがIoTやコグニティブコンピューティングを用いたデジタルトランスフォーメーション(DX)の基盤として認識されることで、企業の投資が拡大する傾向に拍車がかかっている。
ビッグデータが従来のビジネスアナリティクスの延長線上にある分析精度や頻度の向上のみならず、企業のビジネスそのものを変革し、拡大させるDXに活用されることが今後の市場の成長を大きくけん引するとIDCではみている。
国内ビッグデータテクノロジー/サービス市場は2020年に2,889億4,500万円となり、2015年~2020年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は25.0%になると予測している。
「ユーザー企業や消費者におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)が進行する中で、ビッグデータ/アナリティクスの提供する価値は向上している。ITサプライヤー企業は短期的なIT基盤インテグレーションの販売にとどまらず長期的なデータ活用のパートナーとしてユーザー企業に対して振舞うことで、ユーザー企業のビッグデータプロジェクトの規模を最大化することが求められる」とIDC Japan ソフトウェア&セキュリティ マーケットアナリストの草地 慎太郎氏は分析している。
・レポート概要はこちら 国内ビッグデータテクノロジー/サービス市場予測、2016年~2020年
<参考資料>
国内ビッグデータテクノロジー/サービス市場予測: 2014年~2020年
2015年までは実績、2016年以降は予測
【関連リンク】
・IDC Japan
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