KINGBEATとリアライズ・モバイル、メタバースでファッションショーを行う「FASHION TECH TOKYO」を提供開始

昨今のアパレル業界では、店舗などのリアルな顧客接点と、VRやメタバースなど新しいデジタルの顧客接点の両面を意識した、新たな商品展開（NFTなどのデジタルファッションアイテム）やマーケティングが求められている。一方で、店舗やECサイトで扱うファッションアイテムを、メタバースやNFTなどで展開する場合、衣服のデジタル化はもちろん、それを着用したモデルやインフルエンサーのコンテンツもデジタルに最適化することが必要だ。

CGを活用した静止画像の制作は難しくないが、衣服の細かなしわや動き、デジタルアイテムならではの造形やテクスチャーなどを表現するのは困難だ。そのため、VRやメタバース向けにはデフォルメされたモデルやアバターを採用するなど、リテール向けのブランドとは異なる世界観で商品開発やマーケティングを行う必要がある。

株式会社KINGBEATと、ソフトバンク株式会社のグループ会社であるリアライズ・モバイル・コミュニケーションズ株式会社（以下、リアライズ・モバイル）は、メタバース時代のファッションテックの創出を目的に業務提携し、ボリュメトリックビデオ（3Dホログラム）とデジタルファッションの活用により、VRやAR、メタバース向けの3Dデジタルファッションの制作や3Dファッションショーの実施なができるファッションテックサービス「FASHION TECH TOKYO（ファッション・テック・トウキョウ）」の提供を、2023年1月27日から開始した。

アパレル事業者は「FASHION TECH TOKYO」を活用することで、自由視点で高精細な3Dデジタルファッションアイテムを制作したり、現実世界で活躍するモデルやインフルエンサーにデジタルファッションをまとわせ、バーチャルの世界でファッションショーを実施したりすることができる。また、高精細なデジタルファッションアイテムを制作し、NFTでの展開も出来る。

KINGBEATは、音楽やファッションをはじめ、さまざまな業界のイベントの企画・制作・演出・進行・運営をサポートする事業を展開している。リアライズ・モバイルは、xRをはじめとする技術を活用した事業の一環で、ボリュメトリックビデオの撮影が可能な専用スタジオを運営している。

ボリュメトリックビデオは、人物や物の動きを含めた空間全体を3Dデータ化することで、3D映像を生成できる技術だ。同サービスでは、ボリュメトリックビデオとxR技術やメタバースと組み合わせることで、エンターテインメントやスポーツ、教育などさまざまな領域で視聴体験を提供する。作成したボリュメトリックビデオは、店舗や自宅などで一般的なスマートフォンやスマートグラスを通して視聴することができる。