昨今、デジタルデバイスやIoTの活用が拡大し、日々膨大なデータが生成されている。通信遅延を防いだり、データ保護の規制を遵守するため、オフィスや工場、商業施設などデータが発生する場所ではネットワークの端である「エッジ」でデータを処理する「エッジコンピューティング」が増加している。
しかし、エッジ環境にはIT専用のスペースを構えていないことも多く、安全性や物理セキュリティへの課題、設置場所が限られる場合やIT管理者が常駐していない場合などIT設備の設置や運用に課題があるのが現状だ。
そこで、シュナイダーエレクトリックは、エッジ環境のIT課題を解決するソリューション「EcoStruxure マイクロデータセンター」を1月24日から提供開始する。
EcoStruxure マイクロデータセンターは、新製品のエッジ環境向けラック「NetShelter WX 6U Low-Profile Wall Mount Enclosure」にUPS(無停電電源装置)や配電、物理セキュリティ、監視ソフトなどを組み合わせ、エッジ環境でもデータセンターのような可用性を確保し、安心して運用することができる。
EcoStruxure マイクロデータセンターの構成例は以下の通り。
- ラック
壁掛けも可能なエッジ環境向けラック「NetShelter WX 6U Low-Profile Wall Mount Enclosure」 - UPS
ラック搭載も可能なリチウムイオンUPS「Smart-UPS Lithium-ion」 - 配電
リモートで電流監視やアウトレット毎のオン・オフが可能なラック用高性能電源タップ(PDU)「AP7900B」 - 物理セキュリティ
不審者の侵入などを通知したり温湿度などの環境を監視する「NetBotzシリーズ」 - 監視
クラウドベースでITインフラ設備を監視・管理する「EcoStruxure IT Expert」。これにより、常駐のIT管理者がいないエッジ環境でもリモートでIT設備を監視・管理が可能だ。 - サービス
シュナイダーエレクトリックの専門家が24時間365日遠隔監視をし、保守契約に基づいた修理対応を行う「EcoStruxure Asset Advisor」
EcoStruxure マイクロデータセンターの提供にあわせて発売するエッジ環境向けラック「NetShelter WX 6U Low-Profile Wall Mount Enclosure」は、独自の薄型設計のため設置面積が削減でき、床置きに加えて壁掛けにも対応しているため、設置場所が限られる店舗やオフィスでも設置がしやすい。
また、ダストフィルターを標準装備しており、塵や埃の多いバックヤードなどへの設置も可能だ。同ラックは一般的なサイズのサーバーも収容可能で、エッジ環境に必要なITシステムも組み合わせて構成できる。
今後同社は、IT機器を設置するスペースが十分にない、専任のIT管理者がないがIT機器のセキュリティと可用性を確保したいといったエッジ環境特有の課題を抱えている、多店舗展開の小売チェーンや情報共有ネットワークを導入検討している医療機関や介護施設、デジタル化が進む教育現場等へ向けて拡販するとした。
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