シーイーシーの製品IoT化支援サービスANIoT(エニオット)は、IoTプラットフォームに、機器の保守点検業務に使える新機能を拡充した。
昨今の人手不足などを背景に、オフィスビルや商業設備における保守点検業務をIoT化する動きが高まり、シーイーシーにおいても、住設設備メーカーや設備保守会社からIoT化に関する相談が年々増加している。具体的な相談内容としては、設備の稼働状況や故障の発生を遠隔で監視可能とすることにより、保守要員の訪問頻度低減や、従来は紙で行われていた点検結果をデジタルデータとして管理したいといったものだ。
そこで、点検業務のIoT化、DX化の実現を後押しするべく、ANIoTのIoTプラットフォームに保守点検業務向けの機能を拡充した。フィールドエンジニアが点検結果を記録するスマートフォンアプリはすでに各社からリリースされているが、ANIoTの強みは、監視対象機器にデータ出力機能を付加し、計測値を遠隔から監視可能とする「現地訪問不要の遠隔保守」を実現できる点にある。
従来よりANIoTに備わっていたデータ取得閲覧機能に加え、通知機能、通知管理機能、グラフ表示機能を新たに標準搭載することにより、保守点検業務を想定したプロトタイプ環境を最短3週間で構築できるようにした。
追加機能について
1. 通知機能
異常値発生時や計測エラーを検知した場合、登録されたアドレスへお知らせEメールを通知する。
通知先メールアドレスは複数個の指定が可能で、通知を行う判定条件も事前に設定できるため、異常のリアルタイムな把握が可能となる。
2. 通知管理機能
通知結果は専用Webサイトでも一覧で確認が可能だ。また、通知結果の一覧はスマートフォンでも利用可能であるため、フィードエンジニアが出先で情報を確認することが可能だ。
さらに、通知ごとに設定可能なステータス指定を利用して「未処理」、「処理済」といった対処状況を管理したり、コメント機能を利用して対処結果を残すことができる。通知管理機能をフィールドエンジニアと管理者間での情報共有に使用できるようになっている。
3. グラフ表示機能
収集対象の機器から取得した履歴データをグラフ形式で確認できる。
監視対象機器からの異常値を検知した場合、部品交換が必要か否かの判断には、異常が周期的に発生しているのか、それとも突発的な異常値かの見極めが必要だ。そのため、履歴データをグラフ形式で表示し、判断できるようにしている。
グラフ表示はスマートフォンでも確認可能であるため、フィールドエンジニアが現場で実際に機器の状況を見ながら計測結果の履歴情報をグラフで確認することも可能になる。
記録対象とするデータや、グラフの種類(棒グラフ、折れ線グラフなど)は事前に指定が可能だ。さらに、履歴データはCSV形式での出力もできるため、データ分析にも活用できる。
このように、ANIoTのIoTプラットフォームに追加された「通知機能」、「通知管理機能」「グラフ表示機能」を利用することで、保守点検を想定したPoC(概念検証)を最短3週間でスタートいただけるようになった。
保守点検業務のDX化をご検討中の方は、ANIoTを利用したPoCを最初の1歩として、DXプロジェクトを推進いただきたい。
プロトタイプ構築サービスについて
パッケージ化したIoTゲートウェイ、クラウド環境、Webスマホアプリを利用して、製品のIoTプロトタイプを構築するサービス。IoT化したい機器をご用意いただくだけで、最短3週間でプロトタイプ環境をお使いいただけるようになる。PoCを実施するプロトタイプ環境の構築について、シーイーシーが技術面からサポートすることにより、お客様には運用面の検討に注力いただけるようになる。
ANIoTについて
製品IoT化開発支援サービス「ANIoT(エニオット)」は、お客様の業務・製品・サービスの付加価値向上を目的としてIoT化を総合的に支援するサービスだ。プロトタイプの開発のみならず、企画~本開発~製品化~保守についてもお客様と共に検討し、継続的にサポートする。
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