法務省では、観光立国の実現のため、訪日外国人旅行者数を2020年に4,000万人、2030年に6,000万人とすることを目指すという政府目標の達成に向けた施策の一つとして、顔認証技術を活用して日本人の出帰国手続及び外国人の出国手続を合理化し、より多くの入国審査官を外国人の審査に充てて、審査の厳格さを維持し更なる円滑化を図っている。
パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社では、パナソニック株式会社の社内分社であるコネクティッドソリューションズが開発したパナソニック製「顔認証ゲート」が、2017年10月から法務省 出入国在留管理庁に採用され、すでに全国5か所の空港(羽田、成田、中部、関西、福岡)で、計137式を運用している。
さらに2019年度は、7月24日の羽田空港を皮切りに、11月中旬運用開始予定の新千歳空港、2020年7月上旬運用開始予定の那覇空港を加え、全国7か所に追加での66式、計203式の導入と、外国人の出国手続への拡大を図っている。
「顔認証ゲート」は、事前登録は不要で、パスポートのICチップ内の顔画像と、「顔認証ゲート」で撮影した本人顔画像との照合により本人確認を行うことができる。顔認証ゲートの適切な運用のために必要と考えられる、誤拒否の発生要因の事前排除、不正利用を意図する者への対策、高性能顔認証エンジンを含めた様々な先端技術を駆使し、ユーザビリティ向上等を目的に、大学等の外部研究機関との研究および実証実験を通して、下記を実現した。
- ユーザビリティの追求から生まれた「初めての人・高齢の人でも使いやすいゲート装置」
- パスポートの様々な置き方に配慮した、新・パスポートリーダ
- 人間工学に基づき利用者の利便性に配慮した、オールインワンのコンパクトな顔認証ゲートデザイン(2017年度グッドデザイン賞入賞)
- 審査状況に合わせて選べる運用管理用の業務端末画面構成
- 先端技術を駆使した「高性能顔認証エンジン」および「不正検知機能」
- 利用者の様々な状況に対応。厳格な顔認証エンジン
- 共連れ等の不正通過検知機能
- 限られたスペースに最適な配置ができよう考慮した「空間デザイン・運用全体設計」
- 設置台数と審査場空間に応じて選べるレイアウト
- 審査場全体におけるユーザエクスペリエンスデザイン
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