MaaS社会の到来と、自動運転の実現が現実的になってきた昨今、モビリティの移動状況を常時正確にユーザーに伝えることが重要だ。しかし、これまでのトラッキング情報は、テキスト表示や通知に限定されていた。
ボールドライト株式会社は、モビリティトラッキング用IoTデバイスと、その移動状況のマップ表示及び周辺情報掲載を統合したトラッキングシェアシステム「AUBIT DIGITAL」を本日から提供開始した。AUBIT DIGITALは、専用IoTデバイスを導入したモビリティの移動状況を瞬時にデジタルマップで公開する。作成されたデジタルマップは、導入事業者の自社WEBサイト等、自由に組み込みができ、その他既存アプリへの組み込みや、アプリ化にも対応している。
AUBIT DIGITALの主な特徴は以下の通り。
- 問合せと機会損失を削減
準天頂衛星システム「みちびき」に対応し、最高精度毎5秒、誤差1メートルのトラッキングが可能だ。移動・配送状況の正確な共有を実現し、問合せやクレーム、そのオペレーションコスト、また状況が不明なために発生している機会損失を削減する。 - ビジュアル化された移動情報と周辺情報を統合
各モビリティの名前やタイプ、カラー等のビジュアルを自由に設定しマップに反映できる。周辺情報の掲載も統合し、複数のモビリティの移動状況と目的地を一目で判断できる。また公共交通機関の場合は、公共交通機関の時刻表と地理的情報に関するオープンフォーマットGTFS(※)にも対応した。 - GTFSリアルタイム書出機能により、MaaS社会における地方創生を目標
公共交通機関のリアルタイムの運行情報を表示する「GTFSリアルタイム」は大規模なシステム開発が必要なため、現在、地方の公共交通機関では、時刻表通りの「静的なGTFS」の活用のみにとどまっている。しかし実際は、バス等道路事情に左右される交通機関は遅延が発生しやすく、地方では本数も少ないため、リアルタイムの情報表示はMaaS社会でエンドユーザーに求められる重要な機能だ。今後AUBIT DIGITALからGTFSリアルタイムの書出機能の開発が予定されている。
※General Transit Feed Specificationの略。GTFSの共通フォーマットで情報公開されることで、複数の公共交通機関の情報を利用する経路検索などの開発が容易になり、MaaSでの活用が注目されている。リアルタイムの運行情報を表示する「GTFSリアルタイム」 と区別するため、「静的なGTFS」とも呼ばれる。
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