ラスベガスで開催されているre:Inventのレポート第二弾は、アクセンチュアの優良顧客に対して、旅をスマートにするソリューションの紹介だ。
これまでも小さなタグタイプのデバイスで、bluetoothをハンドリングするようなものを準備し財布などにいれておくことで、手持ちのスマートフォンから財布がスマートフォンから離れたらアラートを鳴らす。
財布を落とした場所が公共機関であれば、あらかじめ備え付けられたセンサーによって、そのデバイスを認識し、持ち主のスマートフォンに落とした場所を告知するといったサービスは存在した。
今回紹介するソリューションは、その見方を変えたもので、応用系、発展系だと考えて貰えば良い。
優良顧客の移動をハンドリングするデバイス、Rhythm
Rhythmと名付けられたこのデバイスは、bluetoothをハンドリングするセンサーが搭載されていて、優良顧客のスマートフォンのbluetooth通信をきっかけに、優良顧客がある範囲に入ったことを認識するというデバイスだ。
このデバイスが優良顧客の存在を認識すると、自動的に何らかの信号をクラウドに送る。クラウドはその情報を処理して、適切な行動への誘導するのだ。
今回紹介されたのは、とあるホテルの優良顧客が旅をする、というシーンだ。
優良顧客の行動を追うというカスタマージャーニー
ジェーンは、ホテルの優良顧客だが、飛行機の遅延で3時間遅れでホテルに向かっている。ホテルの入り口付近につけられたRhythmデバイスがジェーンの到着を認識し、ジェーンが優良顧客で、チェックインをしなければならない利用者であることを認識する。
そして、ドアマンにその情報をメッセージングし、ドアマンはその情報から、ジェーンが近づくやルームナンバーを伝えるのだ。
ジェーンのスマートフォンには、スマートロックのデータが転送されていて、すぐに部屋に入ることができる。
と、こんな体験をイメージしているのだ。
実装イメージ
Rhythmの実装イメージとしては、デバイスが取得したストリーミングデータをAWSで受け取り、サーバレスで処理が可能なLambdaを使ってシグナルの情報を処理する。その上で、一旦データを格納した後、Googleの人口知能エンジンである、TenserFLowを再びLambdaで動かし、適切な処理を通知するという流れだ。
こんな高度な処理を、ストリーミング技術やLambdaなどを組み合わせることで、2秒以下でも実現することができるということだ。
ユーザのスマートフォンのBluetooth情報をデバイスでハンドリングして、高速処理をし、サービスに活かすという考え方は、実地では様々な課題も考えられるが、他でも利用シーンが多くありそうだ。
AWS re:Invent2017記事
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。