双葉電子工業と出光興産、共同開発した国産ドローンの事業化検討を開始

双葉電子工業株式会社と出光興産株式会社は、共同で開発した国産ドローンを活用し、地域課題を解決するサービスの事業化検討を開始した。

双葉電子と出光興産は、2022年度から、1台の機体で複数の用途に対応できるマルチユースドローンの開発を進めてきた。

マルチユースドローンは、機体下部にアタッチメント方式を採用しており、用途に応じてアタッチメントを付け替えることで物流や撮影、有線による長時間飛行など、複数の用途に対応することができる。

加えて、モバイルネットワークを介した上空LTEを使用した無線技術の活用により、外部サーバを経由することなく複数拠点へデータ送信したり、オンタイム電送をしたりすることも可能になる。

今回発表された事業化検討では、複数の用途に対応できる機体の開発に加え、サービスステーション（以下、ＳＳ）を起点とした設備点検、農業利用、物流配送、災害対応の事業化に向けた検討を行うほか、ドローンの操縦技術者の育成にも取り組む予定だ。

機体開発では、用途に合わせたアタッチメントや簡易な操作システムの開発を行うほか、次期開発機として小型機の開発を行う。

製造分野のサービス提供では、出光興産の事業所内設備や寒冷地（北海道）でのソーラーパネル設備点検への活用、農業分野では、果樹や茶畑等の整備の高度化に向けた傾斜地での巡回生育監視および測量、災害対応分野では、SSを拠点とした有線給電飛行による長時間の状況監視および自治体への監視状況の同時提供を実施する。

また、観光地での空撮やＳＳを活用した物流などの上記以外の分野においても、ドローンに関連する各種制度や環境の変化に応じて実証実験を実施し、サービス範囲の拡大を目指すとしている。

人材育成に関しては、操縦技術者育成スクールの全国展開および資格取得後のサポート体制を構築するほか、機体認証制度に応じたメンテナンスなど、アフターサポートの体制を構築する。