株式会社日立システムズは、様々な業種の固有業務を自動化し、現場で顧客対応を行うフロントラインワーカーの生産性向上に寄与するアシスタントAIサービスの提供を開始すると発表した。
その第1弾として、マイクロソフトの「Azure AI Foundry Agent Service」を活用し、日立システムズが持つ生成AIユースケースを実装した「製造業向けアシスタントAI」の提供を開始した。
このサービスは、顧客の社内環境に存在するデータと生成AIを組み合わせ、設計図の品質チェック、過去のヒヤリハットの把握など製造業固有の業務を効率化するサービスだ。
UI・UXは直感的に操作できる設計になっているほか、製造業のフロントラインワーカーが頻繁に行う業務についてはテンプレート化して標準搭載している。そのため、AIに指示を出すためのプロンプトを都度入力する必要がない。
生成AIが稼働する実行環境は、顧客の自社クラウド上にを構築するため、社内クラウド上のデータや、各種社内システムとの連携が可能だ。
セキュリティに関しては、プライバシー保護機能を搭載しており、入力したデータが大規模言語モデルの学習に使用されることを防ぐ。
さらに、個人情報を含む質問はシステムが検知・警告する仕組みを搭載しており、社内のユーザごとにセキュリティリテラシーに差がある場合においても、システムによって不適切な利用を防止することをサポートする。
ユースケースとしては、社内外の参考情報収集による図面の改善アイデアのリスト化や、設計時の品質チェックや仕様確認などの作業支援、顧客アンケート分析の自動化による考察やアイデア出しなどが挙げられている。

サービスの提供体系は「試行フェーズ」「調査フェーズ」「本番検討フェーズ」など、検討状況に合わせた3つの導入支援パックをラインナップしている。
今後日立システムズは、「製造業向けアシスタントAI」を皮切りに、「営業向けアシスタントAI」「健康データ分析向けアシスタントAI」「プロジェクト支援向けアシスタントAI」など、業種に特化したサービスを展開する計画だ。
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