飲食業界において、慢性的な人手不足が続く中、店舗スタッフの業務負荷軽減と顧客満足度の向上が喫緊の課題となっている。
特に人気店では、ピークタイムに予約や問い合わせの電話が殺到し、対応しきれずに予約の機会損失を招くケースや、配膳・接客といった本来の業務が中断されるといった問題が常態化している。
こうした中、「焼肉きんぐ」などを運営する株式会社物語コーポレーションは、全店舗の電話対応業務を変革するため、株式会社AI Shiftが提供するAIエージェント「AI Worker VoiceAgent」を導入したと発表した。
今回導入されたシステムは、従来のプッシュボタン式(IVR)とは異なり、生成AIを活用することで顧客と自然な会話を行うことができるボイスボットだ。
焼肉きんぐ特有の予約ルールである「当日の順番待ち受付」と「翌日以降の日時指定予約」の双方に対応しており、顧客の要望をAIが聞き分け、予約システム「EPARK」と連携して自動で処理を完了させる。
また、予約内容の確認・キャンセルは、各種問い合わせにも対応している。
今回同システムの導入により、全国230店舗において月間約15万件にのぼる電話対応の自動化を実現した。
これにより、店舗スタッフは電話対応のためにバックヤードへ走る必要がなくなり、目の前の顧客への接客や調理といった付加価値の高い業務に集中できるようになった。
また、電話がつながらないことによる予約の取りこぼしを防ぎ、顧客利便性の向上にも寄与しているとのことだ。
さらに同社は、今回の電話自動化に加え、すでに導入している配膳ロボットやセルフレジといった施策を組み合わせることで、店頭受付にスタッフを常駐させずに運営できる体制の構築を進めているのだという。
今後は、蓄積された問い合わせデータを分析し、回答内容をAIが自動生成するなど、機能の拡張を予定している。物語コーポレーションは、AIエージェントを単なる自動応答ツールではなく、店舗運営を支える「AIワーカー」として位置づけ、持続可能な店舗運営と顧客体験の向上を推進していく方針だ。
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