医療機器の販売において、医療機関に製品を一時的に預ける「預託販売形態」では、長期間利用されなかった製品が物流センターへ返却される際の受入処理が大きな負担となっている。
従来、倉庫管理システム(WMS)への登録には、作業者が製品情報とともに送り状伝票に記載されたディーラー名や医療機関名を目視で確認する必要があった。
しかし、伝票の記載は略称であることも多く、名称を熟知した熟練作業者の判断が不可欠であり、業務の属人化や入力ミスによる誤登録の発生が課題となっていた。
こうした中、株式会社NTTロジスコは2026年3月9日、返却された医療機器の受入作業をAI技術を用いて自動化する「返却AIシステム」を、自社のメディカルディストリビューションセンター東京に導入したと発表した。
新たに導入されたシステムは、配送会社の送り状伝票をカメラで撮影し、画像認識技術によって医療機関名やディーラー名をデータ化する仕組みだ。伝票に略称や手書きで記載されている場合であっても、AIが正式名称に自動変換して紐づける「あいまい検索表示機能」を備えている。
同システムの導入効果としては、手入力工程が自動化され、特定の熟練作業者に依存しない標準化された作業体制が確立されるとのことだ。
また、入力ミスの防止と受入作業全体の効率化が実現するだけでなく、返却された製品を再出荷可能な在庫として計上するまでのリードタイムの短縮が挙げられている。
NTTロジスコは今後、今回開発した「返却AIシステム」を預託販売形態を採用する顧客企業へ展開し、医療機器物流分野におけるDXと自動化を推進していくとしている。
無料メルマガ会員に登録しませんか?
膨大な記事を効率よくチェック!

IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。
