総合建設業を展開する大和ハウス工業において、数万点に及ぶ住宅資材を最適なコストと品質で必要なタイミングに供給するための調整は、重要な経営課題である。
従来、サプライヤーとの交渉時に用いる市況データは各担当者が個別に調査を行っており、多くの時間と労力を要していた。
さらに、「中小受託取引適正化法」の施行に伴い、サプライヤーとの交渉にはより公正で客観的なデータの活用が求められるようになっている。
しかし、これまでの市況動向予測はサプライヤーへのヒアリングやインターネット上の調査に依存しており、担当者の力量によって精度が左右される「属人化」が課題となっていたほか、サプライヤーの経営状況や業界内のポジションを正確に把握することも困難であった。
こうした課題を受け、大和ハウス工業は2026年2月24日、根拠に基づいた市況判断と業務効率化の実現に向けて、株式会社xenodata lab.が提供する経済予測プラットフォーム「xenoBrain(ゼノブレイン)」を導入した。
新たに導入された「xenoBrain」は、経済ニュースや企業開示資料、統計データなどの膨大な情報を独自のAIで解析し、企業業績や素材価格、業界需要などの経済情報を予測するシステムだ。帝国データバンクやダウジョーンズと提携しており、国内50万社以上の企業情報に対応した業績のAI予測を提供している。
また、多数のメディアニュースを横断的に検索できるほか、そのニュースが個別のサプライヤーや対象業界、さらには市況全体にどのような影響を与えるかをAIが予測し、ツリー構造で分かりやすく可視化する機能も備えている。
これにより、予測の根拠やデータ元がシステム上で明確に示されるため、情報の透明性が担保され、属人的な勘に頼らない客観的かつ公正な交渉材料として活用することが可能となっているのだという。
大和ハウス工業は、同システムの導入により、同社の技術本部購買統括部でこれまで分散していた複数の情報源を1ヶ所で横断的に確認できるようになり、業務効率の大幅な向上と情報収集の質の改善という定量・定性的な効果をすでに実感しているとのことだ
同社の購買担当者は、サプライヤーから直接得られる一次情報や多様なニュースに対してAIの予測を重ね合わせることで、より立体的かつ高精度に市況を捉えることが可能になったとしている。
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