トラスコ中山と富士通、AIと数理最適化を用いた人事異動支援アプリを開発し異動案作成工数を約98%削減

トラスコ中山株式会社と富士通株式会社は、データとAIを活用し、人事異動の意思決定プロセスを高速化するアプリケーションを構築し、2026年4月の人事異動から活用を開始したと発表した。

同アプリケーション、基盤として富士通の「Fujitsu Data Intelligence PaaS」が活用されている。これは、AIプラットフォームやデータ基盤などを組み合わせ、データ活用から業務実行までを一体化したオールインワンオペレーションプラットフォームだ。

今回構築されたアプリケーションは、トラスコ中山の社内に点在する複数のシステムやExcelなどで管理された人事データを「Fujitsu Data Intelligence PaaS」上に集約し、人事異動案の検討に必要な情報を網羅的に活用できるようにする。

具体的には、富士通が独自に構築した数理最適化モデルを用い、所属年数などの定量的な判断軸を条件として入力することで、10の158乗通りにも及ぶ膨大な組み合わせの中から各種条件を満たす人事異動の配置案を自動で導き出す。

これにより、従来担当者が手作業で行っていた人事異動案の作成にかかる工数を約98%削減することに成功した。

さらに、人事担当者が日常的に重視してきた判断の観点を整理した、AIを活用した対話型の判断支援機能「AIチャット」を備えている。

人事担当者は、数理最適化モデルで作成された異動案に対し、網羅的な視点で考慮できているかをAIとの対話を通じて確認することができる。

これにより、定量データだけでは配慮しきれない従業員のキャリア志向や配置による影響などについて、AIから得られる示唆を参考にしながら最終的な判断を下すことが可能となる。

トラスコ中山は今後、同アプリケーションから高速に提示される人事異動の初期案をもとに戦略的な人事異動を推進し、自社独自の制度や従業員一人ひとりの成長と事業の持続的な発展を継続する人材戦略の仕組みづくりを進めていく計画だ。

富士通は、現場に入り込む共創型アプローチをさらに強化し、テクノロジーを通じて人事領域にとどまらず、企業のさまざまな経営・業務課題に対するデータドリブンな変革を支援していく方針だ。

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