地中に埋設されたガス管の劣化速度は、土壌の性質や気象条件などの周辺環境によって大きく異なるため、経年だけを基準とした一律の入れ替え計画では非効率が生じるという課題があった。
生活インフラの安全を維持しつつ、莫大な更新コストを最適化することは、インフラ事業者にとって重要な経営課題となっている。
こうした中、Fracta Japan株式会社と東邦ガスネットワーク株式会社は、AIを活用して供内管(道路下の供給管と顧客敷地内の内管)の劣化を予測するアルゴリズムを開発したと発表した。
同アルゴリズムは、先行して開発されたガス本管向けのAI運用で蓄積したノウハウや管路データを活用し、各配管の劣化確率を高精度に予測して効率的な更新計画を導き出すシステムだ。

AIが予測に基づいた優先順位付けを行い、インフラ更新にかかるコストと安全性のバランス(投資対効果)を高める。
今回両社は、これまで共同で導入・活用してきたガス本管の劣化予測AIの適用範囲を、供内管へと拡張した。

同アルゴリズムの予測を用いて計画的な入れ替えを行った場合、「埋設年が古い管から順に更新する」という従来の手法に比べて劣化確率が半減し、投資対効果が約2倍になることが確認されている。
東邦ガスネットワークは今後、同アルゴリズムによる予測結果を、保安確保のための道路下における供給管の更新や、古くなった顧客敷地内の内管の取り替え提案などに活用していく予定だ。
またFracta Japanは、東邦ガスネットワークとの連携を継続するとともに、今回開発した新技術を国内の他のインフラ事業者へも横展開するとしている。

IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。
