資生堂、社内問い合わせ対応AIエージェント「PKSHA AIヘルプデスク」の利用範囲を拡張

株式会社資生堂は、NEC VALWAY株式会社による運用支援のもと、株式会社PKSHA Technologyが提供するAIエージェント「PKSHA AIヘルプデスク」の利用範囲を拡張し、運用を開始したことを発表した。

これまで、資生堂のデジタルプラットフォーム部では、従業員の円滑な業務遂行を支援するバックオフィス体制の強化を進めてきた。

従来の電話中心の運用では、受付開始直後の午前中に問い合わせが偏重し、時間帯によるサポートリソースの過不足が生じる点や、オペレータの確保や育成が困難化している点が構造的な課題となっていた。

さらに、電話による口頭でのトラブルシューティングはナレッジの蓄積を阻害し、FAQや自己解決コンテンツの充実を妨げる要因にもなっていた。

こうした課題に対し、同社は段階的なデジタル窓口への移行プロセスを採用した。

導入初期段階では社内からの問合せに対してオペレータによる有人チャット形式で対応を行うことで、従業員がテキストで質問を行う運用文化を醸成した。

その後、応対プロセスで蓄積されたナレッジをFAQや規定ドキュメントとして整理し、AIによる自動回答へ切り替えるステップを踏んだ。

この段階的アプローチにより、従業員の心理的ハードルを抑えながらスムーズなデジタル化とナレッジ化を両立させたのだという。

今回発表された利用範囲拡張では、社内FAQや各種規定ドキュメントを読み込んだAIエージェントが一次回答を担当し、AIでの解決が困難な複合的案件については有人オペレータへ自動連携するハイブリッド体制が構築された。

実際に、窓口の受付時間外である夜間や早朝の時間帯においても月間100件以上の問い合わせが発生していたが、それらに対してもAIが即時対応することで、始業直後の入電集中の緩和に寄与している。

なお、システム構築およびコンタクトセンタの運用設計や定着化にあたっては、NEC VALWAYのコンタクトセンタ運営ノウハウとDX支援技術が活用されたとのことだ。

資生堂は今後、「PKSHA AIヘルプデスク」の学習と最適化を継続的に推進し、自動対応範囲のさらなる拡大を図る方針だ。