COMPUTEXレポート第八弾は、スマートアグリに関する展示だ。
「SimuGro Smart Farming System」と呼ばれるサービスでは、ゲートウェイ、カメラ、センサーを使い、LEDライト、配水ポンプ、ヒーター、などをコントロールし、水の循環を行いながら、水耕栽培ができる。
このサービスを提供している、 Innovation Foremost Asia, Ltd.という企業は、OASというスウェーデンのオゾン発生装置メーカーのアジア拠点で、台湾でこの「SimuGro」を展開しているということだ。
このシステムでは、「Simu Cam」というカメラモジュールを使い、NVDI(植生の分布状況や活性度)データを取得、AI処理し、ゲートウェイからLEDライトの制御を行う。LEDライトは、ナノ粒子コーティングを使用した遠赤外線照明で、薄型、非腐食性、耐水設計になっている。

OASが、もともとオゾン発生装置メーカーだったという同社。「Simu Care」と呼ばれる3つの防水ワイヤレスセンサーと、水温防水センサーを使い、水のpH値、EC値、ORP(酸化還元電位)、水温を計る。それをもとに「Mix03」というオゾン装置と組み合わせて「SimuCare」で制御すると、アンモニアや亜硝酸塩などの有害な化学物質を除去しながら、植物の酸素と栄養素の取り込みを促進し、根腐れ、カビ、藻類、ウイルス、バクテリアの感染を防止することができる。

また、これらのセンサーは、ワイヤレスになっていることで故障が減り、栽培中にシステムが止まってしまうことを防いでいるのだということだ。
担当者に使用想定箇所を聞いたところ、「今回の展示ではこの大きさだが、さらに大きなものにすることも可能です。例えば、エンターテイメントスペースや、イベントスペースなどの設置に役立つと考えています。また、家庭内など個人利用としては、アメリカで合法とされている大麻栽培という用途も視野に入れています。」と語った。
※ご指摘をいただき一部修正致しました。
参考:INNOVATION FOREMOST ASIA LTD.
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