現在の感染症の流行や以前からの人手不足、働き方改革の推進などにより、リモートワークの導入や自動化の推進、医療では遠隔診療などの実現が重視され、AIの導入と運用の定着もビジネスの継続に不可欠となっている。一方、企業でのAI活用は利用環境が多様で、データも複雑かつカスタマイズが必要でありながら、目的に対する精度やコストへの高い要求があり、導入の進展や効果に差が出ている。
株式会社FRONTEOは、独自開発のAIエンジン「KIBIT(キビット)」や「conceptencoder(コンセプト・エンコーダー)」により、ビッグデータなどの情報解析を支援する企業である。国際訴訟などに必要な電子データの証拠保全と調査・分析を行うeディスカバリ(電子証拠開示)や、デジタルフォレンジック調査をサポートすることで、企業に訴訟対策支援を提供してきた。
そして今回、FRONTEOはカスタマーサクセス事業本部とライフサイエンスAI事業本部において、AI活用の拠点となる2つのAIラボと、外部の顧客に言語解析の実践的なノウハウを提供するAIラウンジ、計3つの施設を本社内に開設した。各施設の名称と概要は以下のとおり。
- ビジネスインテリジェンスAI Lab.
- ライフサイエンスAI Lab.
- AI Tech Lounge(AIテックラウンジ)
カスタマーサクセス事業本部に属し、KIBITの導入から解析の実施、運用・保守に至るまでの様々なケースを想定したナレッジを集約する。顧客の課題解決に繋がる実用性の高いAIの活用を実現し、言語解析を通じたソリューションの可能性を追求することを目的としている。
ライフサイエンスAI事業本部に属し、Concept Encoderによる解析の高度化や活用シーンの広がりを追求する拠点である。大型の4面モニタを備え、例えば創薬支援では、論文情報や研究データをマップで表し広く映し出すことで、ターゲットの化合物や遺伝子との関連性をより直感的に探索することが可能だ。
顧客が来社し、オープンデータやデモデータを活用した解析のトライアルや、事例を通じた解析の様子を見ることで、FRONTEOのAIエンジンを使った実践的なノウハウを知ることができる。また、自社の課題発見や問題解決のアプローチについて、各AIラボのメンバーとディスカッションをすることもできる。なお、現在は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、リモートワークや遠隔ミーティングでの対応を主として行い、AI Tech Loungeの積極的な利用は、終息の見通しが立った後となる。
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