ISID、AIを活用して技術文書活用・図面識別・AIモデル開発自動化を支援する3製品を開発

デジタルトランスフォーメーションが加速する中、多くの企業がAIを活用した事業創出や業務革新を本格化させている。自社固有の技術やノウハウの活用にAIを応用したり、自社内にAIシステムの開発体制を構築したりするケースも増加し、より早く的確にAIで現場業務を変革したいとのニーズが高まっている。

株式会社電通国際情報サービス(以下、ISID)では、2016年に設置したAI専任組織を中核に製造業の設計開発をはじめとする多様な領域において、業務ごとの特性に応じたAIソリューションの開発や適用支援を行ってきた。これまでに、時系列データを利用した動作予測や予兆検知サービス、深層強化学習で機械制御を最適化していくためのAIモデル構築や因果分析サービス等のAIプロジェクトの推進実績を有している。

これらの知見から今般、特にニーズの高い3領域についてAIによる業務効率化や顧客資産の有効活用が見込めると判断し、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援する3種類のAI製品を開発、5月より提供開始する。

製品化に際しては、顧客企業の多様なニーズに対し迅速かつ柔軟にAI機能を提供するため、日本マイクロソフト株式会社協力の下、クラウドプラットフォームMicrosoft Azureの利用を前提に開発された。

同3製品は、技術文書活用をAIが支援する「TexAIntelligence」、図面の記載内容の識別・チェックをAIで効率化する「DiCA」、AIモデルの開発・運用を自動化する「OpTApf」で、いずれもISIDが顧客企業とともに推進してきたAIプロジェクトの知見および技術ノウハウを生かし、独自に開発したものである。

各製品の概要は以下の通り。

製品名 対象業種・領域 主な機能と特徴 月額利用料
(税別)
TexAIntelligence 製造業向け:
技術文書の活用
社内に蓄積された大量の技術文書をAIが学習し蓄積。
文書の分類・要約・検索など、従来エキスパートが時間をかけていた作業をAIが高速・正確に行うことで、より高度な分析を可能とする。
70万円~
(クラウド環境利用料は含まず)
DiCA 製造業向け:
設計・生産技術部門等における図面チェック業務
紙図面上に記載された各種数値・文字列や特殊記号をAIが識別しデータ化。
設計出図情報の最終確認、製造要件の確認や紙図面の電子化など、人手で行っていた作業を大幅に削減。
50万円~
OpTApf 全業種向け:
AIモデルの開発・運用
Azure Machine Learning(※1)を用い、数千種類のAIモデルを3Stepで開発する仕組みを提供。
AIの開発・運用を一体で行うML Ops(※2)を採用。AIの専門知識がなくてもAIモデルの構築・運用を可能とする。
40万円~
(クラウド環境利用料は含まず)

ISIDは今後、同3製品合わせて3年間で100社以上への導入を目指す。また、日本マイクロソフトとのさらなる協業も推進し、同3製品の機能拡充はもとより、新たな領域におけるAI製品の開発にも取り組む。

※1 Azure Machine Learning:米国Microsoft Corporationが提供する、企業向け仕様の機械学習サービス。機械学習モデルを築、トレーニング、デプロイでき、信頼のおけるAIを実現できるよう設計されている。
※2 ML Ops:Machine Learning(機械学習)+Operations(運用)の略。機械学習モデルの実装から運用までのライフサイクルを円滑に進めるための概念。

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