TOP >
人工知能(AI) > 日立と大阪市水道局、浄水場運転のナレッジシステム構築及びAIによる運転操作提案とノウハウ蓄積の自動化に向けた研究を開始
浄水場の運転監視業務は、オペレータの属人的なスキルに依存する部分が大きい一方、近年の少子高齢化により熟練オペレータは減少傾向にあり、ノウハウの喪失が課題となっている。
株式会社日立製作所(以下、日立)と大阪市水道局は、浄水場の運転ノウハウを形式知化したナレッジシステムを構築するとともに、AI活用による運転操作提案とノウハウ蓄積の自動化に向けた共同研究を2022年2月から2024年3月まで実施することを発表した。
同共同研究では、大阪市水道局がこれまでの浄水場の運転管理で得た知見や保有するデータを基に、日立のLumadaを活用して多種多様なデータを統計解析やAIなどで分析することで、監視制御設備とナレッジシステムの融合方法、およびノウハウの自動集積方法の確立をめざす。具体的には、以下のステップでの共同研究を予定している。
- ノウハウの収集とナレッジシステムの構築
浄水場運転管理における平常/異常時の各種手順、ルール、計画や記録など、大阪市水道局が蓄積しているノウハウを収集する。さらに、監視システムに蓄積された運転や警報に係るデータを機械学習を用いて分析することで、これまで「暗黙知」とされていた熟練者の技術もナレッジとして抽出する。これらを基に、水質や設備異常などの対処方法のフロー化を行う。
- AIによる運転操作ナレッジの自動提案
蓄積したナレッジから、水質や各種設備機器の運転状況に応じた対処方法(業務フロー)を選定し、運転支援情報としてユーザーに自動提案する方法を構築する。また、業務フローとともに、過去に類似した運転条件の実績があるか否かをAIによって検索し、運転管理における支援情報として自動提示する技術も検証する。
- AIによるナレッジの自動蓄積
監視データから、異常を含む「対象」と関連する操作や運転条件などの「項目」の間の関係性をAIにより自動蓄積させ、その蓄積された結果がナレッジとして有効であることを検証する。さらに、将来の水需要環境の変化や設備更新に伴って生まれるノウハウも対象とし、人材育成のための研修などでの利用方法を検討する。
なお、同共同研究は、大阪市水道局が公募した「ナレッジシステムとAI技術を活用した運転支援及び人材育成に関する共同研究」に日立が応募し選定され、2022年2月15日に実施協定を締結したものである。
無料メルマガ会員に登録しませんか?
膨大な記事を効率よくチェック!
IoTNEWSは、毎日10-20本の新着ニュースを公開しております。
また、デジタル社会に必要な視点を養う、DIGITIDEという特集コンテンツも毎日投稿しております。
そこで、週一回配信される、無料のメールマガジン会員になっていただくと、記事一覧やオリジナルコンテンツの情報が取得可能となります。
- DXに関する最新ニュース
- 曜日代わりのデジタル社会の潮流を知る『DIGITIDE』
- 実践を重要視する方に聞く、インタビュー記事
- 業務改革に必要なDX手法などDXノウハウ
など、多岐にわたるテーマが配信されております。
また、無料メルマガ会員になると、会員限定のコンテンツも読むことができます。
無料メールから、気になるテーマの記事だけをピックアップして読んでいただけます。
ぜひ、無料のメールマガジンを購読して、貴社の取り組みに役立ててください。
無料メルマガ会員登録
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。
DX実践ノウハウ解説
BPMSで、業務改善にとどまらない、業務改革を行う方法
DX実践講座
業務プロセス改善のDXで使う「ECRS」とは、具体例や使い方を解説
業務改善のためのDX、5つの基本ステップ
DX人材の6つの役割と必要なスキル
DXを加速する、アジャイル型組織とは
攻めのDX、守りのDX
DX戦略を作るのに必須となる、5つのビジネスフレームワーク
DX時代の正しい事例の読み解き方(事例マニアはNG)
生成AI活用ガイド
OpenAIからAIエージェントを簡単につくれるノーコードツール「Agent Builder」が登場
営業ロープレにAIを活用する方法と課題とは?ChatGPTでできる実践法や成功事例も解説
生成AIで契約書の「リーガルチェック」 知らないと損するGoogleのGem活用術
Excel×AIで生産性を向上させる方法、課題別のツール比較や活用事例も紹介
RAG技術で生産性を向上させるGoogleのAI「NotebookLM」とは?活用法や企業での活用事例も紹介
生成AIで無駄な会議をなくす?議事録にAI活用し「生産的な議論と問題解決の場」へと変革するヒントを紹介
最新の「Copilot」は何ができるのか?Microsoft AI Tour Tokyoで語られた活用方法
NVIDIA、新プラットフォーム「COSMOS」を発表、物理AIの時代における日本の存在価値 ーCES2025レポート2
【無料】デジタルでつながるビジネスの未来|10/18東京、11/14大阪|UCHIDAビジネスITフェア2024|セミナー&展示会