高度経済成長期に整備された水道施設の老朽化、給水人口・給水量の減少による料金収入の減少、団塊世代の退職による水道職員の大幅減少など、水道事業体が抱える様々な課題に対応し水道の基盤強化を図るため、水道法が改正され、令和元年10月1日に施行された。
その中で、水道事業者に対し、水道施設を適切に管理するための水道施設台帳の作成・保管の必要性が明記されている一方、自治体・水道事業体では、人的リソースが足りずに管路台帳の整備まで手が回っていないケース、災害によるデータの消失がある場合や事業統合時にデータの欠損などに直面することもあり、特に小規模の自治体では台帳整備の対応が遅れ気味となっている現状がある。
環境ビックデータとAIを用いた水道管路劣化診断技術を提供するFracta Japan株式会社は、自治体・水道事業体向けに、災害や事業統合などにより消失・欠損した管路データをAIによってデジタル化及び生成・補完する管路台帳整備の新サービス「バーチャルパイプ」を開発し、2022年11月1日より全国で提供を開始する。
バーチャルパイプは、欠損した管路データをAIによって生成・修正・補完する自治体・水道事業体向けのソリューションである。欠損データ周辺の既存管路データをはじめ、弁栓類などの付帯設備の各種情報(布設年・口径等)や配水池・浄水場等の竣工年を基にAIが解析、欠損部分の管路情報を予測し、「布設年度」「管種(材質)」「口径」といったデータを補完する。

実際の水業事業体のデータを用いて行った検証では、布設年度を誤差±5年以内で推定できた管路が全体の90%程度となり、管種、口径の推定精度も8割以上という正解率となり、有効性が実証された。
なお、バーチャルパイプの利用価格は、GISデータがなく、紙情報やCADデータのみ保有されている場合で約500万円~となっている。
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