日本精工、生成AIを活用した品質トラブル参照アプリケーションを開発し運用を開始

日本精工株式会社(以下、NSK)は、 生成AIを活用した品質トラブル参照アプリケーションを開発し、2025年6月から運用を開始した。

今回自社開発し、運用を開始したのは、NSK製品に関する蓄積された品質トラブルデータのグラフによる可視化と、生成AIを用いた要約機能を備えた、社員向けアプリケーションだ。

従来の品質トラブルデータは、専用のデータベースやレポート形式で管理されていたほか、データ自体も定まった形式を持たず専門性が高く、因果関係を読み解くことが難しい状況だったのだという。

そこでNSKでは、製品開発時や工程設計時、その検証の際に生じた品質トラブルやノウハウに関するデータをテーブル構造で蓄積する取り組みを推進してきた。

今回のアプリでは、例えば製品開発時のリスク要因を社員が調べる際、グラフによる可視化と生成AIによる要約文が提示される。

これにより、個々の社員の製品や業界に関する専門用語の知識レベルに依存することなく調べたいデータに到達し、かつ情報要約の生成まで約30秒で完了できるよう設計している。

同社は運用のスタートにあたり、2025年6月より、約4,000件の品質トラブルデータが詰め込まれたアプリを、設計・製造・品証メンバーを中心とした国内5,000名以上の社員に提供した。

今後は、営業・物流メンバーなど、NSK製品のライフサイクルに関わる様々な分野の社員にも提供・利用者を拡大していく計画だ。

なお、同アプリケーションは、NSK専用の環境に構築された生成AIを活用しており、セキュリティリスクに対する安全性も確保しているのだという。

また、生成AIがもっともらしい事実とは異なる情報を作り出してしまう「ハルシネーション」などのリスクを踏まえ、AI品質コントロールや業務運営ルールを策定し、運用しているとのことだ。

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