キンドリルは、企業がAIを全社的に活用できるよう支援する「キンドリル エージェンティックAIフレームワーク」の新機能を2025年10月1日に発表した。
キンドリルが提唱する「エージェンティックAI」は、複数のAIエージェントが自律的かつ協調的に業務を遂行する仕組みだ。人が指示しなくても、AIが状況を判断し、他のAIエージェントと連携しながらタスクを実行する。
例えば、データを収集するAI、分析するAI、レポートを作成するAIが連携して動作することで、人手による作業時間を削減し、意思決定を支援する。
同社はこの仕組みを「オーケストレーション」「セキュアな構築」「動的な展開」という3つの軸で提供する。これにより、AIを安全かつ大規模に企業全体へ展開できるようにした。
キンドリルはすでに、複数の業界でエージェンティックAIを活用した生産性向上プロジェクトを進めている。
銀行業界では、顧客の新規登録手続きをAIエージェントが自動化し、申請、審査、外部照合といった複雑なプロセスを合理化・自動化することで、登録時間を短縮している。
また、保険業界では、アクチュアリー(保険数理)業務にAIを導入し、報告書作成や規制チェックを自動化しているほか、政府機関では、税務・許認可・社会保障など複数部門にまたがるプロセスを接続、効率化するAIエージェントを開発・導入した。
なお、同社は、データアーキテクチャー、クラウド、デジタルワークプレイスサービスなど、既存契約の約4分の1にAI関連の要素が含まれており、これを基盤にエージェンティックAIの展開を拡大しているとのことだ。
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